【気になる!】文庫 『平凡』

レビュー

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平凡

『平凡』

著者
角田, 光代, 1967-
出版社
新潮社
ISBN
9784101058344
価格
572円(税込)

書籍情報:openBD

【気になる!】文庫 『平凡』

[レビュアー] 産経新聞社

 地方に住む主婦、紀美子のもとに、高校時代の親友で、人気料理研究家の春花が訪ねてくる。春花は、紀美子の地元で2カ月前にあった火災の現場を見たいと言い出す(「平凡」)。

 既婚者同士で交際中のこずえと栄一郎は、友人夫婦の海外旅行に同行。旅先で2人は度々騒動を起こしたうえ、あきれた頼みを口にする(「もうひとつ」)。

 だれの胸にもあるはずの「もし、あのとき…していたら」という思い。そんな過去の岐路、選ばなかった道の先にあった「もうひとつの人生」への思いに揺れる人々を描く6編を収録。わが身を振り返り、さまざまな思いが去来する。(角田光代著、新潮文庫・520円+税)

産経新聞
2019年9月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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