「絶対悪」か「神様」か? エリート軍人の手記に注目集まる

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10月8日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 ノンフィクション・教養書他第1位は『ひとりで生きる 大人の流儀(9)』が獲得した。
 第2位は『大家さんと僕 これから』。第3位は『潜行三千里 完全版』となった。

 3位の『潜行三千里 完全版』は新聞広告で大きな注目を集め、トーハン調べベストセラーランキングノンフィクション・教養書他部門では9月10日以来のランクインとなった。原典は元大本営参謀のエリート軍人、辻政信の逃亡記。内容は戦争責任を逃れるためにアジアを逃げ回る辻の独白だが、まるでスパイ小説のように面白いと話題になり、1950年代に100万部を突破するベストセラーとなった。7月に発売された「完全版」では辻が敗戦の原因を分析した原稿「我らは何故負けたか」が収録されている。

1位『ひとりで生きる 大人の流儀(9)』伊集院静[著](講談社)

一人で生きることを自覚せよ、と言っても、そう簡単にできるものではない。泣く雨の夕暮れも、一人で膝をかかえて星を見上げる夜半もあるであろう。孤独というものには、やるせなさがどこかに隠れている。なのに一人で生きようとしている人には、家族、兄弟姉妹、仲間、同僚、友と日々、逢ったり、連絡を取り合って、普通に生きている人たちには、ないものがある。あの潔さに似たものは何なのだろうか? ひとりで生きることは、一見淋しいものに思えるが、実は美しい人間の姿であるのかもしれない。――伊集院静 シリーズ累計195万部超の大ベストセラー第9弾。(講談社ウェブサイトより)

2位『大家さんと僕 これから』矢部太郎[著](新潮社)

季節はめぐり、初めての単行本が大ヒットとなった僕は、トホホな芸人から一躍時の人に。忙しい毎日を送る一方、大家さんとの楽しい日々には少しの翳りが見えてきた。僕の生活にも大きな変化があり、別れが近づくなか、大家さんの想いを確かに受け取り「これから」の未来へ歩き出す僕。美しい感動の物語、堂々完結。(新潮社ウェブサイトより)

3位『潜行三千里 完全版』辻 政信[著](毎日ワンズ)

ノモンハン、シンガポール、ガダルカナル、ビルマ戦を指揮した伝説的軍人の決死の逃亡記!(毎日ワンズウェブサイトより)

4位『樹木希林 120の遺言 死ぬときぐらい好きにさせてよ』樹木希林[著](宝島社)

5位『70歳のたしなみ』坂東眞理子[著](小学館)

6位『江原さん、こんなしんどい世の中で生きていくにはどうしたらいいですか?』江原啓之[著](祥伝社)

7位『無一文からのドリーム』ラファエル/モデルプレス[編](宝島社)

8位『大家さんと僕』矢部太郎[著](新潮社)

9位『偽装不倫(5)』東村アキコ[著](文藝春秋)

10位『歎異抄をひらく』高森顕徹[著](1万年堂出版)

〈単行本 ノンフィクション・教養書他ランキング 10月8日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2019年10月12日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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