『どうぶつ友情辞典』
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【気になる!】文庫 『どうぶつ友情辞典』
[レビュアー] 産経新聞社
北海道・旭山動物園の飼育係を25年務めた絵本作家の著者が、動物たちとの“友情”エピソードなどをことわざや慣用句、伝説になぞらえて辞典風に物語る。
ライオンがわが子を谷底に落とす「獅子の子落し」で、谷の深さは何メートルかとの子供の質問に絶句したり、まさに「狸(たぬき)寝入り」の現場に遭遇したり。ほかにも、「虎の巻」「鯰(なまず)が騒ぐと地震が起こる」「極楽トンボ」「蛇足」「落雁」「羊頭狗肉(くにく)」「馬の耳に念仏」などの項目が並ぶ。
動物への敬意や驚異、共感がユーモラスな文章、カラー口絵などの温かいイラストから伝わってくる。(あべ弘士著、角川文庫・840円+税)