【話題の本】『高倉健、その愛。』小田貴月著

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 ■“孤高の映画俳優”の幸せな日常

 任侠(にんきょう)映画の「健さん」として一時代を築いた映画俳優、高倉健さんが83歳で亡くなってまもなく5年。その死とともに突如存在が明らかになった健さんの養女、小田貴月(たか)さんが、健さんと暮らした17年の日々をつづったのが本書だ。

 2人が出会い、急接近するくだりは、まるで映画のワンシーンのようで女性ファンは読むのが辛いかもしれない。ただ、“孤高の映画俳優”というイメージを崩さないため外で会うことはご法度で、ひたすら家で健さんの身の回りの世話をする生活は、私ならちょっと遠慮したいと思ってしまう。

 帰宅したときに「今日は“ペコリン”!(腹ぺこの意味)」とおなかの減り具合を自己申告する▽パンケーキのメープルシロップは「ピッチャーに入れて」とこだわる▽買い物好き-など、映画のイメージとは違う健さんの姿も明かされる。

 10月30日の発売当日から連日重版するなど好調だ。

 小田さんが本書を書いたのは、健さんから「僕のこと、書き残してね」と言われたから。33歳年下の愛する人を得て、健さんが穏やかで幸せな毎日を送っていたことがよく分かる。(文芸春秋・1600円+税)

 平沢裕子

産経新聞
2019年11月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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