池上彰、三浦しをんも激賞 本屋大賞受賞作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

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 12月3日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 ノンフィクション・教養書他第1位は『反日種族主義 日韓危機の根源』が獲得した。
 第2位は『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』。第3位は『21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考』となった。

 2位の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は11月6日に本屋大賞ノンフィクション本大賞を受賞した作品。イギリスで暮らす著者とそのハーフ息子の日常を綴ったエッセイだ。貧困や人種、性の問題など複雑な格差社会に生きる少年が、直面する社会の歪と向き合い、悩み成長をしてゆく。母親もまた少年とともに、悩みながら暖かく見守る。「家に帰って子どもと話したくなる」「読むときっと世界が違って見える」と全国の書店員からの圧倒的な支持を受け受賞となった。

 作家の三浦しをんさんは《本書は個人的な「子育てエッセイ」ではない。学校や地域といった、一見すると狭いように感じられる「地べた」から、確実に「普遍」を見晴るかす眼差しを宿している。》と評し、《これが「異国に暮らすひとたちの話」ではなく、「私たち一人一人の話」だとおわかりいただけるはずだ。》と解説。
https://www.bookbang.jp/review/article/582373

 ジャーナリストの池上彰さんもまた《ブレイディみかこさんは、イギリス社会の現実を日本の私たちに報告しながら警告を発しているのです。「これは、近未来の日本の姿かも知れないよ」と。》と同書で描かれる格差や多様な社会における問題が、我々にも切実な問題であると述べている。
https://www.bookbang.jp/review/article/592864

1位『反日種族主義 日韓危機の根源』李栄薫[編著](文藝春秋)

韓国を震撼させたベストセラー、日本語版がついに登場!(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ[著](新潮社)

優等生の「ぼく」が通い始めたのは、人種も貧富もごちゃまぜのイカした「元・底辺中学校」だった。ただでさえ思春期ってやつなのに、毎日が事件の連続だ。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり……。何が正しいのか。正しければ何でもいいのか。生きていくうえで本当に大切なことは何か。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。連載中から熱狂的な感想が飛び交った、私的で普遍的な「親子の成長物語」。(新潮社ウェブサイトより)

3位『21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考』ユヴァル・ノア・ハラリ[著]柴田裕之[訳](河出書房新社)

『サピエンス全史』で人類の「過去」を『ホモ・デウス』で人類の「未来」を描き、一躍、時代の寵児となった、ユヴァル・ノア・ハラリ。第三作『21 Lessons』では、ついに人類の「現在」を問う―――。 いまや全世界からその発言が注目されている、新たなる知の巨人は、ひとりのサピエンスとして何を考え、われわれに何を訴えるのか。学生からビジネスパーソンまで、現代人必読の21章(河出書房新社ウェブサイトより)

4位『高倉健、その愛。』小田貴月[著](文藝春秋)

5位『ひとりで生きる 大人の流儀(9)』伊集院静[著](講談社)

6位『このライトノベルがすごい! 2020』『このライトノベルがすごい!』編集部[編](宝島社)

7位『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ ストーリーブック』サンエックス[監修]主婦と生活社[編](主婦と生活社)

8位『アラサーちゃん 無修正(7)』峰なゆか[著](扶桑社)

9位『はい、さようなら。』瀬戸内寂聴[著](光文社)

10位『東大ナゾトレ SEASON2(1)』松丸亮吾[監修](扶桑社)

〈単行本 ノンフィクション・教養書他ランキング 12月3日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2019年12月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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