12月6日(金)に発売された「ダ・ヴィンチ」(2020年1月号)の特集「BOOK OF THE YEAR 2019」で、小説ランキングのトップ50が発表された。
第1位に選ばれたのは、池井戸潤さんの『ノーサイド・ゲーム』(ダイヤモンド社)。本作は、左遷された元エリート社員の君嶋隼人が成績不振に喘ぐラグビー部を立て直す物語。池井戸さんは昨年『下町ロケット ゴースト』で1位に選ばれており、2年連続の快挙となった。
そのほか、小説ランキングの2位に新海誠さんの『小説 天気の子』(KADOKAWA)、3位に東野圭吾さんの『沈黙のパレード』(文藝春秋)がランクイン。他に、今年芥川賞を受賞した今村夏子さんの『むらさきのスカートの女』(朝日新聞出版)、第32回山本周五郎賞を受賞している朝倉かすみさんの『平場の月』(光文社)、2008年に中国でベストセラーとなり2015年には世界で最も権威のあるSFの文学賞「ヒューゴー賞」に輝いた劉慈欣さんの『三体』(早川書房)などがランクインしている。
文庫部門では、直木賞と本屋大賞をW受賞し、実写映画化もされた恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)が1位に選ばれた。続く2位に冲方丁さんの『十二人の死にたい子どもたち』(文藝春秋)、3位に池井戸潤さんの『陸王』(集英社)がランクインしている。
コミック部門では、今年実写映画化が発表され世間を騒がせた『キングダム』がトップに。2位は『ONE PIECE』、『進撃の巨人』と、人気の長期連載作品が続いた。
また、同誌には池井戸さんや劉慈欣さん、恩田陸さん、原泰久さんなどの受賞インタビューが掲載。「コミック」「エンタメ・実用書」「ビジネス・教養」などジャンル別のランキングや好きな作家、好きな出版社のランキングも発表している。
「ダ・ヴィンチ」の「BOOK OF THE YEAR」特集は今年で20回目。ランキングは、2018年10月1日から2019年9月30日までに刊行された作品を対象に、全国の書評家、書店員、ダ・ヴィンチアンケート会員、読書メーターユーザーなどの投票によって決定している。
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