新潮社は25日(水)、小説誌「小説新潮」(2020年1月号)が過去63年来、初の重版を決めたと発表した。
「NEWS」のメンバー・加藤シゲアキによる長編小説の新連載が発表されると、発売前から予約が殺到。ネット書店を中心に売切れ店が続出したため、発売から4日目となる24日(火)、異例の5,000部緊急重版を決定した。
同誌は1947年(昭和22年)に創刊。販売資料が残されている1956(昭和31)年以降の重版の記録はなく、今回は少なくとも過去63年来、初の重版になるという。
加藤シゲアキの新連載「オルタネート」は学園青春小説。また新連載を記念し、カラー8ページにわたるインタビューが掲載されており、Twitter上で「#小説新潮」がトレンド入りするなどファンを中心に大きな話題となった。
この反響を受けて「小説新潮」の編集長は、「掲載する作品や企画によって売れ行きが変わることは珍しくありませんが、今回は完全に別次元。先輩編集長からも、過去に重版という話は一度も聞いたことがありません」と驚きのコメントを寄せたほか、「芸能活動と並行して8年以上も小説を書き続けるだけでも非凡ですが、加藤さんの小説には、常に『こういう作品を書く』という明確な意図が感じられる。今回の『オルタネート』でも、執筆を前に周到に準備されていることが明らかで、青春小説を書くために架空のSNSアプリを作り上げている。文章も端正で、加藤さんと同年配だけでなく、もっと大人の読者にも届く作品だと思います」と語った。
「小説新潮」(2020年1月号)は12月21日(土)より発売中。山田詠美の新連載不倫小説「血も涙もある」や連載が再開された「ハライチ」岩井勇気のエッセイ、ちばてつやと道草晴子による対談なども掲載されている。
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