『26文字のラブレター』遊泳舎編、いとうあつき絵

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『26文字のラブレター』遊泳舎編、いとうあつき絵

[レビュアー] 産経新聞社

 江戸末期から明治にかけ、庶民を中心にはやった唄「都々逸(どどいつ)」。「7・7・7・5」の26文字が基本形式で、韻や掛詞などの言葉遊びなど「粋」な世界が広がる。

 そんな都々逸の魅力をもっと感じてほしいと、本書では、歌い継がれてきた恋愛にまつわる60作品を、解釈と現代風にアレンジしたイラストとともに収録している。

 〈恋に焦がれて鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が身を焦がす〉〈猪口(ちょこ)猪口逢う夜を一つにまとめ 徳利(とっくり)話がしてみたい〉…思わず「座布団1枚!」と言いたくなる。都々逸の作り方や、アーティストの作品も紹介。あなたも、ぜひ-。(遊泳舎・1800円+税)

産経新聞
2020年2月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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