「しゃばけ」畠中恵の新シリーズ! 「猫又」が主人公のお江戸ファンタジーが開幕!

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 2月4日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『熱源』が獲得した。
 第2位は『背高泡立草』。第3位は『清明 隠蔽捜査(8)』となった。

 先週から2週連続で1位の『熱源』は1月15日に発表された第162回直木賞受賞作。2位の『背高泡立草』は同日発表の第162回芥川賞の受賞作だ。4以下で注目は8位に初登場の『猫君』。江戸時代を舞台にしたファンタジー時代小説「しゃばけ」シリーズ(新潮社)が好評を博している畠中恵さんの新シリーズ。こちらも同じく江戸時代を舞台にした妖怪ファンタジー。主人公は20年生きた雄猫「みかん」。飼い主を亡くしたみかんは妖怪「猫又」となり、猫又の世界で繰り広げられる陣取り合戦に巻き込まれる。

 現在、集英社は刊行を記念しTwitterでプレゼントキャンペーンを展開している。集英社文芸書公式アカウント(@shueisha_bungei)をフォローし、対象のツイートをリツイートした読者に、荒戸里也子さんが描いたかわいい猫又イラストの複製原画があたる。詳しくは特設サイトからご確認いただきたい。
https://www.shueisha.co.jp/nekogimi/campaign.html

1位『熱源』川越宗一[著](文藝春秋)

樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。 一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。 日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。 文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。 樺太の厳しい風土やアイヌの風俗が鮮やかに描き出され、国家や民族、思想を超え、人と人が共に生きる姿が示される。 金田一京助がその半生を「あいぬ物語」としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれた、読者の心に「熱」を残さずにはおかない書き下ろし歴史大作。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『背高泡立草』古川真人[著](集英社)

草は刈らねばならない。そこに埋もれているのは、納屋だけではないから。記憶と歴史が結びついた、著者新境地。 大村奈美は、母の実家・吉川家の納屋の草刈りをするために、母、伯母、従姉妹とともに福岡から長崎の島に向かう。吉川家には<古か家>と<新しい方の家>があるが、祖母が亡くなり、いずれも空き家になっていた。奈美は二つの家に関して、伯父や祖母の姉に話を聞く。吉川家は<新しい方の家>が建っている場所で戦前は酒屋をしていたが、戦中に統制が厳しくなって廃業し、満州に行く同じ集落の者から家を買って移り住んだという。それが<古か家>だった。島にはいつの時代も、海の向こうに出ていく者や、海からやってくる者があった。江戸時代には捕鯨が盛んで蝦夷でも漁をした者がおり、戦後には故郷の朝鮮に帰ろうとして船が難破し島の漁師に救助された人々がいた。時代が下って、カヌーに乗って鹿児島からやってきたという少年が現れたこともあった。草に埋もれた納屋を見ながら奈美は、吉川の者たちと二つの家に流れた時間、これから流れるだろう時間を思うのだった。(集英社ウェブサイトより)

3位『清明 隠蔽捜査(8)』今野敏[著](新潮社)

神奈川県警刑事部長に着任した異色の警察官僚・竜崎伸也。着任早々、県境で死体遺棄事件が発生、警視庁の面々と再会するが、どこかやりにくさを感じる。さらに被害者は中国人と判明、公安と中国という巨大な壁が立ちはだかる。一方、妻の冴子が交通事故を起こしたという一報が入り……。リスタートで益々スケールアップの第八弾!(新潮社ウェブサイトより)

4位『イマジン?』有川ひろ[著](幻冬舎)

5位『魔法使いで引きこもり?(6) モフモフと旅立つ新たな生活』小鳥屋エム[著](KADOKAWA)

6位『medium 霊媒探偵城塚翡翠』相沢沙呼[著](講談社)

7位『ライオンのおやつ』小川糸[著](ポプラ社)

8位『猫君』畠中恵[著](集英社)

9位『とんでもスキルで異世界放浪メシ(8)』江口連[著](オーバーラップ)

10位『むかしむかしあるところに、死体がありました。』青柳碧人[著](双葉社)

〈単行本 文芸書ランキング 2月4日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年2月8日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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