第70回芸術選奨文部大臣賞が決定 佐伯一麦、吉川宏志、宮内悠介が受賞

文学賞・賞

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 3月4日(水)に第70回芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞が発表され、文学部門で小説家の佐伯一麦さんと歌人の吉川宏志さん、小説家の宮内悠介さんの受賞が決定した。

 佐伯一麦さんは災害を受けた土地をめぐる主人公の視点を通して大自然の脅威と人間の営みについて考察した『山海記』が、吉川宏志さんは身近な人の喪失に加え、沖縄の基地や福島の原発など取り返しのつかない出来事を歌った歌集『石蓮花』が評価され、芸術選奨文部科学大臣賞に選ばれた。

 宮内悠介さんは、フィリピン・ルソン島で戦死した詩人・竹内浩三の足跡を追った小説『遠い他国でひょんと死ぬるや』が評価され、芸術選奨文部科学大臣新人賞に選ばれた。

 例年3月中旬に行っている贈呈式は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため見送られる。

 芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞は、文化庁主催の芸術賞。芸術各分野において、優れた業績を挙げた者又はその業績によってそれぞれの部門に新生面を開いた人物に贈られる。演劇、映画、音楽、舞踊、文学、美術、放送、大衆芸能、芸術振興、評論等、メディア芸術の11部門にて実施される。

Book Bang編集部
2020年3月6日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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