「世界一受けたい授業」で話題 イギリスで人種・LGBT問題や格差社会に柔軟に向き合う中学生

ニュース

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

 3月10日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 ノンフィクション・教養書他第1位は『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』が獲得した。
 第2位は『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』。第3位は『反日種族主義 日韓危機の根源』となった。

 1位の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』はイギリスで暮らす著者と「元底辺中学校」に通う息子の日常を綴ったノンフィクション。差別や貧困、ジェンダーの悩みなど世界の縮図のような学校に生きる少年が、直面する社会の歪と向き合い、悩み成長をしてゆくさまを描いている。

 著者のブレイディみかこさんが3月7日に放送された日本テレビ系バラエティ番組「世界一受けたい授業」に出演し、大きな話題となった。ブレイディさんは多様な価値観の人々が集うイギリスの現状を紹介。子供のほうが柔軟であるため、差別や貧困などに日常的に向き合っている息子から教わることも多いと語った。日本では性の問題や人種問題などを子供には見せないようにするが、イギリスでは積極的に理解が進むような教育が行われており、幼稚園でも読まれているというLGBT問題を扱った絵本『タンタンタンゴはパパふたり』(ポット出版)を紹介した。

1位『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ[著](新潮社)

優等生の「ぼく」が通い始めたのは、人種も貧富もごちゃまぜのイカした「元・底辺中学校」だった。ただでさえ思春期ってやつなのに、毎日が事件の連続だ。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり……。何が正しいのか。正しければ何でもいいのか。生きていくうえで本当に大切なことは何か。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。連載中から熱狂的な感想が飛び交った、私的で普遍的な「親子の成長物語」。(新潮社ウェブサイトより)

2位『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』Jam[著]名越康文[監修](サンクチュアリ出版)

SNSから人間関係まで、現代社会のプチ悩みを解消! SNS・会社・友達… ここにいない誰かからココロを守る64の考え方 Twitterで累計50万以上リツイートされて話題のマンガ!(サンクチュアリ出版ウェブサイトより抜粋)

3位『反日種族主義 日韓危機の根源』李栄薫[編著](文藝春秋)

韓国を震撼させたベストセラー、日本語版がついに登場!(文藝春秋ウェブサイトより)

4位『できることならスティードで』加藤シゲアキ[著](朝日新聞出版)

5位『気がつけば、終着駅』佐藤愛子[著](中央公論新社)

6位『田中みな実1st写真集「Sincerely yours…」』田中みな実[著](宝島社)

7位『亡くなった人と話しませんか』サトミ[著](幻冬舎)

8位『おかあさんライフ。』たかぎなおこ[著](KADOKAWA)

9位『70歳のたしなみ』坂東眞理子[著](小学館)

10位『絵本 すみっコぐらし そらいろのまいにち』よこみぞゆり[著](主婦と生活社)

〈単行本 ノンフィクション・教養書他ランキング 3月10日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年3月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク