湊かなえ最新作は「美容」がテーマの心理ミステリ 試し読み2万字公開中

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 5月19日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『流浪の月』が獲得した。
 第2位は『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』。第3位は『カケラ』となった。

 3位に初登場の『カケラ』は湊かなえさんが美容をテーマに描いた心理ミステリー。美容整形や健康、ダイエットや筋トレなど、容姿をめぐる問題に携わる登場人物が多数登場し、彼女らの証言からドーナツに囲まれて亡くなった少女の謎が浮かび上がってくる。容姿に囚われるルッキズムが氾濫する現代において、美とはなにか、幸せとはなにかを問い直す一作となっている。現在集英社の特設サイトでは、約2万字に及ぶプロローグと第一章の試し読みが公開されている。
https://www.shueisha.co.jp/kakera/

1位『流浪の月』凪良ゆう[著](東京創元社)

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。(東京創元社ウェブサイトより)

2位『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ[著](新潮社)

優等生の「ぼく」が通い始めたのは、人種も貧富もごちゃまぜのイカした「元・底辺中学校」だった。ただでさえ思春期ってやつなのに、毎日が事件の連続だ。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり……。何が正しいのか。正しければ何でもいいのか。生きていくうえで本当に大切なことは何か。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子と パンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。連載中から熱狂的な感想が飛び交った、私的で普遍的な「親子の成長物語」。(新潮社ウェブサイトより)

3位『カケラ』湊かなえ[著](集英社)

他人の視線と自分の理想。少女の心を追い詰めたものとは──? 都内の美容クリニックに勤める医師の橘久乃は、久しぶりに訪ねてきた幼なじみから「痩せたい」という相談を受ける。
カウンセリングをしていると、小学校時代の同級生・横網八重子の思い出話になった。幼なじみいわく、八重子には娘がいて、その娘は、高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。 母が揚げるドーナツが大好物で、性格の明るい人気者だったという少女に何が起きたのか―?(集英社ウェブサイトより)

4位『クスノキの番人』東野圭吾[著](実業之日本社)

5位『猫を棄てる 父親について語るとき』村上春樹[著](文藝春秋)

6位『逆ソクラテス』伊坂幸太郎[著](集英社)

7位『流人道中記 上』浅田次郎[著](中央公論新社)

8位『流人道中記 下』浅田次郎[著](中央公論新社)

9位『ライオンのおやつ』小川 糸[著](ポプラ社)

10位『転生して田舎でスローライフをおくりたい はじめての家族旅行』錬金王[著]阿倍野ちゃこ[イラスト](宝島社)

〈文芸書ランキング 5月19日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年5月23日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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