バブル崩壊を回避し自主憲法制定した「架空の日本」を感染症が襲う 大石英司新刊に注目

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 5月26日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、ノベルス第1位は『鬼滅の刃 しあわせの花』が獲得した。
 第2位は『鬼滅の刃 片羽の蝶』。第3位は『オルタナ日本(上) 地球滅亡の危機』となった。

 大人気コミック「鬼滅の刃」のノベルス版が先週に引き続き1位2位を独占。2作はトーハンが5月29日に発表した2020年 上半期ベストセラー<総合>部門で3位に輝いた。

 3位の『オルタナ日本』は架空戦記で人気の大石英司さんの最新作。バブル崩壊を回避し依然として好景気を享受し続け、自主憲法制定も成し遂げた架空の日本を舞台に、感染症や謎の現象「シンク」との戦いを描いた一冊。大石さんは中央公論社のウェブサイトで、バブル崩壊から衰退し続ける日本とは裏腹に、経済発展を遂げアメリカと伍する力をもつこととなった中国を羨み、《マスク一枚、体温計一つまともに量産できなくなった自国を哀れんでいます》と述べている。そして《ひょっとしたら何処かで、日本が、あのバブル破綻を上手く処理して、その後もそれなりに経済を回し、少子高齢化からも逃れられた世界線が、何処かのパラレル・ワールドに存在するのではないかと……》と本書に込めた思いを綴っている。
http://www.chuko.co.jp/c-novels/book/2020-05-20-114020.html

1位『鬼滅の刃 しあわせの花』吾峠呼世晴[原作]矢島綾[著](集英社)

立ち寄った村で婚礼に招待された炭治郎たち。禰豆子と同じくらいの年である花嫁の艶姿を見て、炭治郎は妹の倖せを思う。他、鬼殺隊の本編では語られなかった出来事が明らかに。 我妻善逸がはじめて鬼を斬ったその日の出来事とは。炭治郎、善逸、伊之助の『女難の相』とは。蝶屋敷の少女たち、アオイとカナヲのひそやかな一日の出来事とは。 そして大好評番外編『キメツ学園』のノベライズも。 吾峠先生完全監修、描きおろしイラストも多数収録。ファン必見の一冊になること間違いなし。(集英社ウェブサイトより)

2位『鬼滅の刃 片羽の蝶』吾峠呼世晴[原作]矢島綾[著](集英社)

鬼に両親を殺された幼いカナエとしのぶを助けた悲鳴嶼。鬼?隊に入り、両親の仇を討ちたいと熱望する二人に、親戚のもとで娘らしい暮らしを送ることこそが幸せだと諭すが、姉妹は頑として聞き入れない。根負けした悲鳴嶼は二人にある試練を与える…。 他にも、蜜璃が恋心を封印してしまったり、お館様の命により柱全員で冨岡を笑わせようとしたり、不死川兄弟の絆の物語、さらには善逸と伊之助が宇髄との柱稽古で温泉探しに挑むなど盛りだくさんの内容でお届け! そして大人気「キメツ学園」小説版も帰ってきた!!(集英社ウェブサイトより)

3位『オルタナ日本(上) 地球滅亡の危機』大石英司[著](中央公論新社)

中曽根内閣が憲法制定を成し遂げ、自衛隊は国軍へ昇格し、また日銀がバブル経済を軟着陸させ好景気のまま日本は発展する。だが、謎の感染症と「シンク」と呼ばれる現象で滅亡の危機が迫り?(中央公論新社ウェブサイトより)

4位『マージナル・オペレーション改 09』芝村裕吏[著]しずまよしのり[絵](星海社発行/講談社発売)

5位『十津川警部 呉・広島ダブル殺人事件』西村京太郎[著](双葉社)

6位『ONE PIECE novel LAW』尾田栄一郎[原作]坂上秋成[著](集英社)

7位『人類最強のsweetheart』西尾維新[著]竹絵[著](講談社)

8位『山本五十六の野望(3) 発動!ハワイ攻略作戦』原俊雄[著](電波社)

9位『泥棒は世界を救う』赤川次郎[著](徳間書店)

10位『魔界都市ブルース 影身の章』菊地秀行[著](祥伝社)

〈ノベルスランキング 5月26日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年5月30日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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