「たけやぶやけた」「わたし負けましたわ」などの単純な回文から替え歌、しりとり、いろはに五十音、文字を入れ替えるアナグラムや折句、韻の妙まで。
「タダだし、簡単にできるし、多少は知的な感じもあるし」とイラストレーターの著者が幼少期から親しみ、大人でも楽しいさまざまなことば遊びの魅力を紹介。『伊勢物語』『不思議の国のアリス』など古今東西の名作ネタや、“名人”たちのエピソードも。
自作のアナグラムを自慢する様子など文章の端々、ぬくもりのあるイラストの数々から、昨年死去した著者の面影がしのばれる。(和田誠著、中公文庫・660円+税)
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2020年7月5日 掲載
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