講談社2賞が決定 第41回ノンフィクション賞に松本創さん

文学賞・賞

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 第41回講談社本田靖春ノンフィクション賞が25日に発表され、松本創さんの『軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い』(東洋経済新報社)に決まった。

『軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い』は、JR福知山線脱線事故で妻と妹を亡くし、娘も大怪我を負った淺野弥三一さんが、真相究明と組織と安全体制の変革を求め、JR西日本に共同検証を持ち掛けた13年間の記録をまとめた一冊。

 著者の松本さんは、1970年大阪府生まれ。神戸新聞記者を経て、現在はフリーランスのライター。関西を拠点に、政治・行政、都市や文化などをテーマに取材し、人物ルポやインタビュー、コラムなどを執筆している。本作は公害訴訟関係の取材で知り合った淺野さんに密着した記録となっている。著書に『誰が「橋下徹」をつくったか――大阪都構想とメディアの迷走』『日本人のひたむきな生き方』『ふたつの震災――[1・17]の神戸から[3・11]の東北へ』(西岡研介共著)などがある。

 第41回講談社本田靖春ノンフィクション賞の候補作は以下の通り

『オウム死刑囚 魂の遍歴~井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり』門田隆将[著]PHP研究所
『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』河合香織[著]文藝春秋
『吃音 伝えられないもどかしさ』近藤雄生[著]新潮社
『軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い』松本創[著]東洋経済新報社
『地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』森功[著]講談社

 また、同日発表された第35回講談社科学出版賞は、青野由利さんの『ゲノム編集の光と闇 人類の未来に何をもたらすか』(筑摩書房)が選ばれた。本作は、ゲノム編集で誕生した赤ちゃんの発表を巡り、倫理的・社会的な議論が巻き起こっている「ゲノム編集」という最先端の生命科学技術の基礎を紹介しながら、生命科学の歴史と系譜を辿りながら、人類が手にする利益と問題点に迫った一冊。

 講談社ノンフィクション賞はノンフィクションを対象として、1979年に創始された文学賞。2019年、創業110周年という節目の年を迎えるにあたり「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」と改称された。なお、1985年に創始された講談社エッセイ賞は昨年で終了した。

Book Bang編集部
2020年7月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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