日本のジャーナリズムはなぜ崩壊したのか 望月衣塑子、佐高信が切り込む

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 8月4日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『還暦からの底力 歴史・人・旅に学ぶ生き方』が獲得した。
 第2位は『ケーキの切れない非行少年たち』。第3位は『コロナ後の世界』となった。

 4位以下で注目は10位に初登場の『なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか』。東京新聞記者の望月衣塑子さんと評論家の佐高信さんが、権力に利用され続ける日本メディアの問題点を浮き彫りにした一冊。二人は政府の隠蔽体質や記者クラブのなれ合い体質を指摘しながら、日本のジャーナリズムの危機を訴えている。

 6日に行われた安倍首相による約一ヶ月半ぶりの記者会見はわずか16分で終わり、追加質問をしようとした記者を官邸職員が腕を掴んで制したと毎日新聞が報じており、コロナ禍のなかで政権のメディアコントロールは激しさを増している。望月さんはあとがきで「これからの日本の政治や社会、官僚やメディアのありようを考える一助となっていただければ、うれしい」と綴っている。

1位『還暦からの底力 歴史・人・旅に学ぶ生き方』出口治明[著](講談社)

「還暦からの」と銘打ってますが、還暦未満のあなたにもきっと役立つ。人生100年時代をパワフルに行動するための出口流初の人生指南!! 人生の楽しみは喜怒哀楽で決まります! こんな時代だからこそ、元気にいきましょう! 本書には出口さんのように元気に生きるヒントが満載です。(講談社ウェブサイトより)

2位『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治[著](新潮社)

児童精神科医である筆者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。(新潮社ウェブサイトより)

3位『コロナ後の世界』ジャレド・ダイアモンド、ポール・クルーグマン、リンダ・グラットン 他[著](文藝春秋)

新型コロナウイルスが国境を越えて感染を拡大させる中、現代最高峰の知性6人に緊急インタビューを行い、世界と日本の行く末について問うた。 このパンデミックは人類の歴史にどんな影響を及ぼすのか? これから我々はどんな未来に立ち向かうのか? 世界史的・文明論的な観点から、冷静かつ大胆に2020年代を予測する。(文藝春秋ウェブサイトより)

4位『コロナ後の世界を生きる 私たちの提言』村上陽一郎[編著](岩波書店)

5位『空気を読む脳』中野信子[著](講談社)

6位『なんのために学ぶのか』池上彰[著](SBクリエイティブ)

7位『自分のことは話すな 仕事と人間関係を劇的によくする技術』吉原珠央[著](幻冬舎)

8位『知らないと恥をかく世界の大問題(11)グローバリズムのその先』池上彰[著](KADOKAWA)

9位『女と男 なぜわかりあえないのか』橘玲[著](文藝春秋)

10位『なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか』望月衣塑子/佐高信[著](講談社)

〈新書ランキング 8月4日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年8月8日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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