南沢奈央も涙 奇跡のような絆を描いた直木賞受賞作『少年と犬』ベストセラー1位!

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 8月18日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『少年と犬』が獲得した。
 第2位は『一人称単数』。第3位は『気がつけば、終着駅』となった。

 1位の『少年と犬』は第163回直木三十五賞を受賞した馳星周さんの連作集。傷つき迷う人々の前に一頭の犬があらわれる。女優の南沢奈央さんは犬の見透かすような眼差しにドキリとしたことがあると告白し、《悲しい時、寂しい時、辛(つら)い時、私も本作の多聞(たもん)のような犬に寄り添ってもらいたい》と共感をあらわす。《物言わぬ犬と対話をすることで、みな癒やしや安心を得て、孤独から抜け出して一歩進む。結末は悲しいものがほとんどだが、それでも全体があたたかさで包まれているのは、多聞の存在が大きい》と解説し、最終話で描かれた少年と犬の《奇跡のような絆に、涙せずにはいられなかった》と感想を述べている。
https://www.bookbang.jp/review/article/635334

1位『少年と犬』馳星周[著](文藝春秋)

傷つき、悩み、惑う人びとに寄り添っていたのは、一匹の犬だった――。 2011年秋、仙台。震災で職を失った和正は、認知症の母とその母を介護する姉の生活を支えようと、犯罪まがいの仕事をしていた。ある日和正は、コンビニで、ガリガリに痩せた野良犬を拾う。多聞という名らしいその犬は賢く、和正はすぐに魅了された。その直後、和正はさらにギャラのいい窃盗団の運転手役の仕事を依頼され、金のために引き受けることに。そして多聞を同行させると仕事はうまくいき、多聞は和正の「守り神」になった。だが、多聞はいつもなぜか南の方角に顔を向けていた。多聞は何を求め、どこに行こうとしているのか…… 犬を愛するすべての人に捧げる感涙作!(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『一人称単数』村上春樹[著](文藝春秋)

6年ぶりに放たれる、8作からなる短篇小説集 「一人称単数」とは世界のひとかけらを切り取る「単眼」のことだ。しかしその切り口が増えていけばいくほど、「単眼」はきりなく絡み合った「複眼」となる。そしてそこでは、私はもう私でなくなり、僕はもう僕でなくなっていく。そして、そう、あなたはもうあなたでなくなっていく。そこで何が起こり、何が起こらなかったのか? 「一人称単数」の世界にようこそ。(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『気がつけば、終着駅』佐藤愛子[著](中央公論新社)

96歳を迎えた佐藤愛子さん。『婦人公論』への登場も半世紀あまりにおよぶ。初登場の「クサンチッペ党宣言」「再婚自由化時代」から、最新の橋田壽賀子さんとの対談まで、エッセイ、インタビューを織り交ぜた、選りすぐりの一冊。(中央公論新社ウェブサイトより)

4位『四畳半タイムマシンブルース』森見登美彦[著]上田誠[原案](KADOKAWA)

5位『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ[著](新潮社)

6位『日本製』三浦春馬[著](ワニブックス)

7位『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。(10)』夕蜜柑[著]狐印[イラスト](KADOKAWA)

8位『欲が出ました』ヨシタケシンスケ[著](新潮社)

9位『異世界のんびり農家(8)』内藤騎之介[著]やすも[イラスト](KADOKAWA)

10位『流浪の月』凪良ゆう[著](東京創元社)

〈文芸書ランキング 8月18日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年8月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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