日本の昔話をミステリーで読み解いた『むかしむかしあるところに、死体がありました。』に続くシリーズ第2弾。西洋童話の世界で起こる事件を、探偵役の赤ずきんが解決する連作短編集だ。
ある目的を持って、旅を続ける赤ずきん。道中、シンデレラやヘンゼルとグレーテル、マッチ売りの少女など、おとぎ話でおなじみの登場人物がからんだ事件に次々と遭遇する。「あなたの犯罪計画は、どうしてそんなに杜撰(ずさん)なの?」というせりふとともに、名推理を披露する。
お菓子の家の密室殺人事件など、童話ならではのトリックも楽しい。(双葉社・1350円+税)
-
2020年9月6日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです