アニメ版、実写版でも話題となった「Another」シリーズ 7年ぶりの最新作がベストセラー

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 10月6日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『転生したらスライムだった件(17)』が獲得した。
 第2位は『半沢直樹 アルルカンと道化師』。第3位は『少年と犬』となった。

 4位以下で注目は6位に初登場の『Another 2001』。綾辻行人さんの学園ホラー&ミステリの金字塔「Another」シリーズの最新作。同シリーズは不可思議な〈現象〉がたびたび起こるいわくつきの中学校を舞台に、超常現象と本格ミステリを融合させた稀有な作品。マンガ化、アニメ化、実写映画化もされ、綾辻作品のなかでも若い読者に大変な人気がある。本作は前作『Another エピソードS』の主人公の少女が中学三年生となった少年を導きながら物語は進む。

 同シリーズの特徴として、登場人物たちの記憶が改ざんされてしまうことがあげられる。綾辻さんは刊行記念のインタビューで、そうしたフェアな謎解きができない世界でも《なんとか成立させるために、ぎりぎりの綱渡りを試みたという感じですね。》《本格ミステリが成立不能な“世界”の中で、どうやって解決までの道筋をつけるのか。これが一番の難題でした。》と執筆の苦労を語っている。
https://www.bookbang.jp/review/article/641283

1位『転生したらスライムだった件(17)』伏瀬[著]みっつばー[イラスト](マイクロマガジン社)

本編では見られないあのキャラたちの活躍が詰まった『転スラ』初の短編集! 魔国連邦の幹部では珍しくも人間であるミョルマイルが西方諸国で暗躍する ――『ミョルマイルの野望』 愛する人の残滓を求め世界を旅するヴェルグリンドが関わった、とある国の物語 ――『遠い記憶』 帝国再建に向けて動き出すカリギュリオは、己の過去とも向き合い始める ――『激動の日々』 魔王ギィ・クリムゾンのメイドにして原初の青レイン。そんな彼女も周りが異常ならボヤキたくもなるよね ――『青い悪魔のひとり言』 他、特別収録の1本を加えた『転スラ』本編とは違った視点で描かれる珠玉のSS集! (マイクロマガジン社ウェブサイトより)

2位『半沢直樹 アルルカンと道化師』池井戸潤[著](講談社)

東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢直樹のもとにとある案件が持ち込まれる。大手IT企業ジャッカルが、業績低迷中の美術系出版社・仙波工藝社を買収したいというのだ。大阪営業本部による強引な買収工作に抵抗する半沢だったが、やがて背後にひそむ秘密の存在に気づく。有名な絵に隠された「謎」を解いたとき、半沢がたどりついた驚愕の真実とは――。(講談社ウェブサイトより)

3位『少年と犬』馳星周[著](文藝春秋)

傷つき、悩み、惑う人びとに寄り添っていたのは、一匹の犬だった――。 2011年秋、仙台。震災で職を失った和正は、認知症の母とその母を介護する姉の生活を支えようと、犯罪まがいの仕事をしていた。ある日和正は、コンビニで、ガリガリに痩せた野良犬を拾う。多聞という名らしいその犬は賢く、和正はすぐに魅了された。その直後、和正はさらにギャラのいい窃盗団の運転手役の仕事を依頼され、金のために引き受けることに。そして多聞を同行させると仕事はうまくいき、多聞は和正の「守り神」になった。だが、多聞はいつもなぜか南の方角に顔を向けていた。多聞は何を求め、どこに行こうとしているのか…… 犬を愛するすべての人に捧げる感涙作!(文藝春秋ウェブサイトより)

4位『この気持ちもいつか忘れる CD付・先行限定版』住野よる[著](新潮社)

5位『あの夏が飽和する。』カンザキイオリ[著](河出書房新社)

6位『Another 2001』綾辻行人[著](KADOKAWA)

7位『気がつけば、終着駅』佐藤愛子[著](中央公論新社)

8位『始まりの木』夏川草介[著](小学館)

9位『転生したら剣でした(10)』棚架ユウ[著]るろお[イラスト](マイクロマガジン社)

10位『異世界ゆるり紀行 子育てしながら冒険者します(9)』水無月静琉[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

〈文芸書ランキング 10月6日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年10月10日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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