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- 家族じまい
- 価格:1,760円(税込)
第15回中央公論文芸賞が25日に発表され、桜木紫乃さんの『家族じまい』(集英社)に決まった。
受賞作『家族じまい』は、家族をテーマにした連作短編集。北海道を舞台に、認知症の母と、齢を重ねても横暴な父、そして親の老いに直面して戸惑う姉妹と、さまざまに交差する人々を描く。
集英社の読書情報誌「青春と読書」によると、本作は直木賞受賞作『ホテルローヤル』の“その後”を書いてほしいと依頼されたのをきっかけに書き始めた短編集だということをインタビューで明かしている。同時に「小説の大きな仕事は、真正面から励ますことではなく、赦すことだと思うんです。いろんな角度からこの老夫婦を見ることで、家族ってほどよく集まり、ほどよく付き合い、ほどよく離れていっていいものなんだと、うちも同じだなと思ってもらえたら嬉しいですね」と本作に込めた想いを語った。
( https://www.bookbang.jp/review/article/628083 )
著者の桜木さんは、1965年北海道生まれ。2002年に「雪虫」で第82回オール讀物新人賞を受賞しデビュー。2013年に『ラブレス』で第19回島清恋愛文学賞、『ホテルローヤル』で第149回直木三十五賞を受賞している。著書に『硝子の葦』『無垢の領域』『ふたりぐらし』『光まで5分』『砂上』『氷の轍』『裸の華』『霧(ウラル)』『起終点駅(ターミナル)』『誰もいない夜に咲く』『裸の華』『緋の河』などがある。
受賞作の選評は、10月13日発売の「婦人公論」(10月27日号)に掲載される予定。なお、贈賞式は10月14日で、東京都内で関係者のみにて行われる。
「中央公論文芸賞」は、中央公論新社が創業120周年を記念して2006年に創設した文学賞。前年7月から当年6月まで出版された書籍を対象とし、第一線で活躍する作家のさらなる飛躍、新たな代表作となる優れたエンターテインメント作品に与えられる。第15回の選考委員は、浅田次郎、鹿島茂、林真理子、村山由佳の4氏が審査を務めた。
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