菅首相 “文言削除”で話題の著書 新書ベストセラー1位 文藝春秋がコメント発表

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 10月27日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『政治家の覚悟』が獲得した。
 第2位は『ペルソナ 脳に潜む闇』。第3位は『たちどまって考える』となった。

 1位は菅義偉首相の唯一の著書『政治家の覚悟 官僚を動かせ』を再編集した新書版。新書版の刊行にあたり単行本にあった「千年に一度という大災害に対して政府がどう考え、いかに対応したかを検証し、教訓を得るために、政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。」という記述が削除されているとの指摘が報道各社でなされ大きな話題となった。文藝春秋社は10月27日に公式サイトでこの問題に対する見解を発表した。《同記述は民主党政権の東日本大震災への対応について述べた第四章にあるものです。第三章と第四章は菅氏が野党時代に民主党政権を批判した内容で旧聞に属するため、編集部の判断で収録しない構成案を作成しました。》とこの文言が省かれた経緯を説明。《文春新書編集部としましては、特定の文言の削除を意図したものではないことを明記いたします。》と述べている。

1位『政治家の覚悟』菅義偉[著](文藝春秋)

第99代内閣総理大臣に就任した菅義偉氏が掲げるのが、「国民のために働く内閣」だ。それを実現するために断行するのが規制改革、縦割り行政の打破である。この改革の姿勢は、かつて務めた大臣政務官、副大臣、総務大臣から、その後に内閣官房長官の職務を7年8カ月まっとうするまで一貫してきた。本書は、2012年3月に刊行された単行本『政治家の覚悟 官僚を動かせ』(文藝春秋企画出版部)を元に、その後の官房長官時代のインタビューなどを収録した、菅総理の唯一の著書。政治主導で官僚をどう動かすか。菅総理がこれまで実現させてきた数々の改革から、政治家・菅義偉の覚悟が浮き彫りになる。(文藝春秋)

2位『ペルソナ 脳に潜む闇』中野信子[著](講談社)

人間関係が苦手だった私は、その原因を探ろうと、いつしか「脳」に興味を持つようになった。 親との葛藤、少女時代の孤独、男社会の壁…人間の本質をやさしく見つめ続ける脳科学者が、激しくつづった思考の遍歴。初の自伝!(講談社ウェブサイトより抜粋)

3位『たちどまって考える』ヤマザキマリ[著](中央公論新社)

パンデミックを前にあらゆるものが停滞し、動きを止めた世界。17歳でイタリアに渡り、キューバ、ブラジル、アメリカと、世界を渡り歩いてきた著者も強制停止となり、その結果「今たちどまることが、実は私たちには必要だったのかもしれない」という想いにたどり着いたという。混とんとする毎日のなか、それでも力強く生きていくために必要なものとは? 自分の頭で考え、自分の足でボーダーを超えて。あなただけの人生を進め!(中央公論新社ウェブサイトより)

4位『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治[著](新潮社)

5位『絶対に挫折しない日本史』古市憲寿[著](新潮社)

6位『人新世の「資本論」』斎藤幸平[著](集英社)

7位『感染症の日本史』磯田道史[著](文藝春秋)

8位『娘のトリセツ』黒川伊保子[著](小学館)

9位『その言い方は「失礼」です!』吉原珠央[著](幻冬舎)

10位『還暦からの底力 歴史・人・旅に学ぶ生き方』出口治明[著](講談社)

〈新書ランキング 10月27日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年10月31日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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