コロナ禍の心の支えは「物語」 小川糸が新作に込めた想いとは

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 11月10日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『半沢直樹 アルルカンと道化師』が獲得した。
 第2位は『少年と犬』。第3位は『滅びの前のシャングリラ』となった。

 4位以下で注目は8位に初登場の『とわの庭』。『食堂かたつむり』(ポプラ社)や『ライオンのおやつ』(ポプラ社)で知られる小川糸さんの最新長編。小川さんは刊行に際しエッセイを発表。コロナ禍での自粛生活と今作について綴っている。緊急事態宣言の外出自粛期間中には《今までに経験したことがないような息苦しさを覚え、情緒不安定におちいり、何度も胸が詰まりそうになった》と心境を吐露。《その時、心の支えとなったのが物語だ。》《読む方はもちろんのこと、わたしの場合は書くことで、すぐそこで息を潜める得体の知れない恐怖から、なんとか気を紛らわすことができた。》と述べ、同作を書くことが《微かな希望となった》と綴っている。また「時薬」という言葉を紹介し、大変な困難を抱えていても、時の流れによって傷が回復することを挙げ、《地球全体が、平和で穏やかな、美しい庭になりますように》と今作に込めた想いを語っている。

コロナ禍で自分見失いかけた……ベルリンから帰国した作家・小川糸が新作に込めた想いとは? 【#コロナとどう暮らす】

1位『半沢直樹 アルルカンと道化師』池井戸潤[著](講談社)

東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢直樹のもとにとある案件が持ち込まれる。大手IT企業ジャッカルが、業績低迷中の美術系出版社・仙波工藝社を買収したいというのだ。大阪営業本部による強引な買収工作に抵抗する半沢だったが、やがて背後にひそむ秘密の存在に気づく。有名な絵に隠された「謎」を解いたとき、半沢がたどりついた驚愕の真実とは――。(講談社ウェブサイトより)

2位『少年と犬』馳星周[著](文藝春秋)

傷つき、悩み、惑う人びとに寄り添っていたのは、一匹の犬だった――。 2011年秋、仙台。震災で職を失った和正は、認知症の母とその母を介護する姉の生活を支えようと、犯罪まがいの仕事をしていた。ある日和正は、コンビニで、ガリガリに痩せた野良犬を拾う。多聞という名らしいその犬は賢く、和正はすぐに魅了された。その直後、和正はさらにギャラのいい窃盗団の運転手役の仕事を依頼され、金のために引き受けることに。そして多聞を同行させると仕事はうまくいき、多聞は和正の「守り神」になった。だが、多聞はいつもなぜか南の方角に顔を向けていた。多聞は何を求め、どこに行こうとしているのか…… 犬を愛するすべての人に捧げる感涙作!(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『滅びの前のシャングリラ』凪良ゆう[著](中央公論新社)

一ヶ月後、小惑星が地球に衝突する。滅亡を前にした世界の中で「人生をうまく生きられなかった」四人が、最期の時までをどう過ごすのか。2020年本屋大賞作家が贈る新たな傑作。(中央公論新社ウェブサイトより)

4位『アンと愛情』坂木司[著](光文社)

5位『追放したくせに、もう遅いです!捨てられた幼女薬師、実は最強でした』佐藤三[著]雀葵蘭[イラスト](スターツ出版)

6位『気がつけば、終着駅』佐藤愛子[著](中央公論新社)

7位『夜明けのすべて』瀬尾まいこ[著](水鈴社 発行/文藝春秋 発売)

8位『とわの庭』小川糸[著](新潮社)

9位『すべての瞬間が君だった きらきら輝いていた僕たちの時間』ハ・テワン[著]呉永雅[訳](マガジンハウス)

10位『転生したらスライムだった件(17)』伏瀬[著]みっつばー[イラスト](マイクロマガジン社)

〈文芸書ランキング 11月10日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年11月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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