メモは20年以上「手帳」だった経営コンサルタントが「スマホ」に変えた理由 3つのメリットとは?

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スマホでメモなら、準備は不要。今日からできる、誰でもできる、続けられる

メモ歴30年、みずからを「メモの変態」と呼ぶ経営コンサルタント、堀越吉太郎が実践するスマホを活用したメモ術「スマメモ」の利点を紹介する。

※本稿は堀越吉太郎『メモの変態が手帳をスマホに変えた理由』の一部を再編集したものです。

どうして「スマホでメモ」をすすめるのか

「メモをするなんて、カッコ悪い」というイメージを持っている人もいるかもしれませんね。「メモをするのは記憶力に自信がないからだ!」そんなふうに他人から思われるんじゃないか、と考えてしまうのかもしれません。

 でも、そんなイメージは今すぐ捨ててください。

 メモをするのは、「カッコ悪い」行為ではありません。むしろ「仕事ができる」といわれる人ほど、必ずといってよいくらいきちんとメモをしています。

 メモをするメリットは主に3つあります。1つ目は、忘れないためです。2つ目は、アイデアの源泉になります。古今東西の偉人達がメモをもとにアイデアを生み出してきたのです。3つ目は、メモをすることで頭の中を整理できます。

 私が「スマメモ」をおすすめするのは、特別の準備もいらず、手元にあるスマホだけではじめられ、メモの保管場所などを気にする必要もないからです。

「スマメモ」は30年かけて磨いた、誰でもできるメモ術

 実はスマメモの元になっているのは、アナログの時代に何十年もかけて練られてきた定評ある「メモ術」なのです。しかし、それらのメモ術は、誰もがすぐに活用できるものではありませんでした。どんなすごい効果のあるノウハウであっても、「面倒くさくてできない」「難しくてできない」「続けられない」のでは意味がありません。

 ところが現在では、スマホを活用すれば、誰でもすぐに、簡単にそれらを実践することができるようになったのです。いわば、「スマメモ」は、アナログ時代の権威ある「メモ術」とスマホの便利さを融合させた、古くて新しい画期的なノウハウなのです。

30数年前と比べると夢のような出来事(?)

 スマホがない時代は大変でした。私も、手帳のほかに、メモ帳や新聞の切り抜きをまとめるスクラップなど複数を使い分けて情報をストックしていました。そんな状態ですから、どこにどの情報が入っているのか、探し出すのは一苦労。置く場所にも困ったものです。

 そんな時、「100円ノートに情報をすべてまとめる」というメモ術に出会いました。とにかく一冊のノートにすべての情報を入れていくだけ、というメモ術は、確かに簡単でやりやすいものでした。

 しかし、それでも、やはりムリがありました。すべての情報を入れていくので、ノートはどんどん増えていきます。数あるノートをすべて持ち歩けるわけでもありません。物理的に無理が生じたのです。

 ただ、このメモ術を続けたことで、情報を「一元管理」する大切さを知りました。

 そこで、ツールとして最適なのが、スマホです。スマホは小さいのに多機能で、かつてのスパコン並みに高性能。スケジュール表も、ちょっとしたメモも、写真も、動画も、音声も、あらゆる情報がそのまま保存できるではありませんか!

 クラウドの登場によって、情報量を気にせず、どんどん保存できるようにもなりました。
一元管理できれば、情報を保存するだけでなく、取り出すことも簡単にできます。

【スマメモの長所(1)】 情報を一元管理できる

 スマホの一番の特長は「常に肌身離さず持っていること」です。

 しかも、多機能なのでスケジュール表も、ちょっとしたメモも、写真も、動画も、音声もあらゆる情報をそのまま保存できます。

 いつでもどこでも、すぐにメモができ、情報を引き出すことができる。だから、一元管理にはスマホが最適なのです。

【スマメモの長所(2)】 保存場所に困らない、すぐに探せる

「メモ」用の道具としてのスマホのよいところは、「保存」「検索」「集中」の3つの機能にすぐれていることだと思います。

【保存】
 アナログの時代には、メモをするたびに手帳やノートがどんどん増え、書棚や倉庫がどんどんあふれていったのです。

 しかし、今では「Dropbox」などのクラウドの進化により、物理的なスペースを使うことなく、情報をデータとしてどんどん保存できるようなりました。

【検索】
 アナログの時代に最も大変だったのが、メモした情報を見つけることでした。探す手段はただひとつ。おぼろげな記憶に頼り、ひたすら過去のメモを当たるだけです。

 当時話題となったさまざまなメモ術でも、この課題を解決するために、取り出しやすい記録方法や分類法などがいろいろと紹介されていました。結論からいえば、どの記録・分類法も一長一短で、画期的な解決策といえるものはなかったように思います。

 ところが、スマホならデジタルデータ化されているため、タイトル名などで検索すれば、瞬時に、欲しい情報にアクセスできるのです。

 簡単に検索できるということは、わざわざ、記録する際に分類する手間もなくなる、ということ。これだけでも画期的なことだと思います。

【集中】
「集中力がない……」という人って、よくいますよね。でも、なぜか、みんなスマホをやる時だけは、集中力がアップしているように思います。ほかのツールではやる気が起こらない人でも、スマホなら集中できる、という人は多いのではないでしょうか?

 いつも使い慣れている分、扱うにあたっての抵抗も少ないはずです。日常的にメモを取る癖をつけるには、やはりスマホは最適な道具だといえそうです。

【スマメモの長所(3)】 アイデアなどアウトプットの量が一気に増える

 ところで皆さん、メモって、なんのためにするのでしょうかね?

 とくにビジネスにおいて、メモは、それを使ってうまく仕事をまわすため、もう少し具体的にいえば、集めた情報を、(時には使える形に加工して)アプトプット(=情報発信・活用)するためにある、といえるのではないでしょうか。

ラクだから続けられる、だから成果につながる

「頑張れば成果が出る」。それは当然のことといえるでしょう。でもできれば……、「ラクして成果を出したい」と思っている人も多いのではないでしょうか。

 その点、「スマメモ」は「誰でもできる」ことをコンセプトにしています。

 アナログ式のメモと比べると、圧倒的にラクで早い。手間がなく、面倒でもなく、それでいてきちんと効率がアップする。実践すれば、会社の仕事もラクラク進みます。「書いて」「切って」「貼って」「分類して」「探して」をしなければいけないこれまでのメモ術にあった煩わしい作業がほとんど解消されているのですから。「スマメモ」を知らない、やっていない人は「ずるい!」と思うに違いありません。

 メモのノウハウで重要なのは、メモすることや情報を集めることだけではありません。繰り返しになりますが、最終的にその情報を使うこと。つまり、アウトプットしたり、実践することです。そこまでしやすいのが「スマメモ」なのです。

 スマメモは、単なるメモの取り方だけのノウハウではありません。情報の収集、アイデアの出し方、そして、その実践方法までを含んだ、「ずるい」知的生産術です。

 それなのに、特別な道具も、技術も、知識も不要なのですから、「スマホを活用するだけ」で「成果アップ」というのは決して大げさな話ではありません。

堀越吉太郎(経営コンサルタント)
1973年東京生まれ。経営コンサルタント、「選書する書店フォルケ」店長。自分が好きな古典文学とビジネス書しか置かないブックサロンを東京・五反田にて運営。独自の速読術で、単行本を1冊20分で読破、年間300冊以上の書籍を読む生活を15年以上続けている。

堀越吉太郎(経営コンサルタント)

小学館集英社プロダクション
2020年11月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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