浅田次郎の最高傑作 待望の文庫化 毎日新聞朝刊連載で話題の『おもかげ』

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 11月25日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文庫第1位は『ノーマンズランド』が獲得した。
 第2位は『おもかげ』。第3位は『青田波 新・酔いどれ小籐次(19)』となった。

 2位の『おもかげ』は浅田次郎さんが2016年から2017年にかけて毎日新聞朝刊で連載していた小説。定年の日に地下鉄の中で倒れた主人公。意識の戻らない男を見守る周囲の人の心配をよそに、主人公は自分の人生を振り返る幻覚のような体験を重ねていた。戦後間もない日本から、高度成長期、一途に生きてきた男が自分の人生を問い直す。

 ほんのいえ宮脇書店越谷店の書店員さんは、《家族とは夫婦とは、親子とは、社会とは、サラリーマンとは…。さまざまな関わりを浅田次郎のペンが文字に書きおこされている気がする。》と紹介し、《浅田文学に新たに最高傑作が生まれた》と評している。

ほんのいえ宮脇書店越谷店「おもかげ」【書店員レビュー】

1位『ノーマンズランド』誉田哲也[著](光文社)

東京葛飾区のマンションで女子大生が殺害された。特捜本部入りした姫川玲子班だが、容疑者として浮上した男は、すでに別件で逮捕されていた。情報は不自然なほどに遮断され、捜査はゆきづまってしまう。事件の背後にいったい何があるのか? そして二十年前の少女失踪事件との関わりは? すべてが結びついたとき、玲子は幾重にも隠蔽された驚くべき真相に気づく!(光文社ウェブサイトより)

2位『おもかげ』浅田次郎[著](講談社)

涙なくして読めない最終章。人生という奇跡を描く著者の新たな代表作。 孤独の中で育ち、温かな家庭を築き、定年の日の帰りに地下鉄で倒れた男。切なすぎる愛と奇跡の物語。 エリート会社員として定年まで勤め上げた竹脇は、送別会の帰りに地下鉄で倒れ意識を失う。家族や友が次々に見舞いに訪れる中、竹脇の心は外へとさまよい出し、忘れていたさまざまな記憶が呼び起こされる。孤独な幼少期、幼くして亡くした息子、そして……。涙なくして読めない至高の最終章。著者会心の傑作。 時代を超えて胸を打つ不朽の名作『地下鉄(メトロ)に乗って』から25年――浅田次郎の新たな代表作、待望の文庫化。(講談社ウェブサイトより)

3位『青田波 新・酔いどれ小籐次(19)』佐伯泰英[著](文藝春秋)

小籐次の知恵が盲目の姫を救う!? 累計800万部 高尾から戻った小籐次のもとに、人生の一大事に助けを求める人が集まる。最大の難関は、盲目の姫のピンチだが。大人気シリーズ。(文藝春秋ウェブサイトより)

4位『日雇い浪人生活録(10) 金の美醜』上田秀人[著](角川春樹事務所)

5位『マスカレード・ナイト』東野圭吾[著](集英社)

6位『罪の声』塩田武士[著](講談社)

7位『か「」く「」し「」ご「」と「』住野よる[著](新潮社)

8位『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ[著](文藝春秋)

9位『はぐれ又兵衛例繰控(2) 鯖断ち』坂岡真[著](双葉社)

10位『赤い砂』伊岡瞬[著](文藝春秋)

〈新書ランキング 11月25日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年11月28日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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