「紀伊國屋じんぶん大賞2021 読者と選ぶ人文書ベスト30」が発表 第1位は『ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論』

文学賞・賞

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 株式会社紀伊國屋書店が発表する「紀伊國屋じんぶん大賞2021 読者と選ぶ人文書ベスト30」を発表された。

 第11回目を迎えた「じんぶん大賞2021」は、「読者の皆さまと共に優れた人文書を紹介し、魅力ある『書店空間』を作っていきたい」との思いによって立ち上げられた人文書の賞。

 一般読者の方々からいただいたアンケートを元に、出版社、紀伊國屋書店社員による推薦を加味して事務局にて集計し、ベスト30を選定している。その中で今年の第1位に選ばれたのは、デヴィッド・グレーバーさんの『ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論』(岩波書店)となった。

『ブルシット・ジョブ』は、現代の労働のあり方を、証言・データ・人類学的知見を駆使し鋭く分析しながら、「仕事」と「価値」の関係を根底から問いなおし、経済学者ケインズが1930年に予言した「週15時間労働」への道筋を考察した一冊。

 そのほか、第2位は斎藤幸平さんの『人新世の「資本論」』(集英社)、3位は読書猿さんの『独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』(ダイヤモンド社)となった。ベスト30は以下の通りとなり、選考委員および読者からの推薦コメントは紀伊國屋書店全店に配布される小冊子、または紀伊國屋書店公式サイトで公開される予定だ。

1位『ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論』デヴィッド・グレーバー(岩波書店)
2位『人新世の「資本論」』斎藤幸平(集英社)
3位『独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』読書猿(ダイヤモンド社)
4位『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』熊代亨(イースト・プレス)
5位『世界は贈与でできている――資本主義の「すきま」を埋める倫理学』近内悠太(ニューズピックス)
6位『椿井文書――日本最大級の偽文書』馬部隆弘(中央公論新社)
7位『レイシズム』ルース・ベネディクト(講談社)
8位『統計学を哲学する』大塚淳(名古屋大学出版会)
9位『新写真論――スマホと顔』大山顕(ゲンロン)
10位『人類堆肥化計画』東千茅(創元社)
11位『海をあげる』上間陽子(筑摩書房)
12位『縁食論――孤食と共食のあいだ』藤原辰史(ミシマ社)
13位『10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」』森山至貴(WAVE出版)
14位『荷を引く獣たち――動物の解放と障害者の解放』スナウラ・テイラー(洛北出版)
15位『「世界文学」はつくられる 1827-2020』秋草俊一郎(東京大学出版会)
16位『現実性の問題』入不二基義(筑摩書房)
17位『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』末永幸歩(ダイヤモンド社)
18位『日本経済学新論――渋沢栄一から下村治まで』中野剛志(筑摩書房)
19位『それを、真の名で呼ぶならば――危機の時代と言葉の力』レベッカ・ソルニット(岩波書店)
20位『詳注アリス 完全決定版』マーティン・ガードナー/ルイス・キャロル(亜紀書房)
21位『地元を生きる――沖縄的共同性の社会学』岸政彦/打越正行/上原健太郎/上間陽子(ナカニシヤ出版)
22位『あいたくて ききたくて 旅にでる』小野和子(PUMP QUAKES)
23位『共和国と豚』ピエール・ビルンボーム(吉田書店)
24位『〈わたしたち〉の到来――英語圏モダニズムにおける歴史叙述とマニフェスト』中井亜佐子(月曜社)
25位『誰かの理想を生きられはしない――とり残された者のためのトランスジェンダー史』吉野靫(青土社)
26位『手の倫理』伊藤亜紗(講談社)
27位『民主主義の非西洋起源について――「あいだ」の空間の民主主義』デヴィッド・グレーバー(以文社)
28位『ハンズ――手の精神史』ダリアン・リーダー(左右社)
29位『日本習合論』内田樹(ミシマ社)
30位『たのしい知識――ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代』高橋源一郎(朝日新聞出版)

Book Bang編集部
2020年12月28日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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