「昭和史最良の語り部」半藤利一が遺した最後の一冊に注目集まる[新書ベストセラー]

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 2月24日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『スマホ脳』が獲得した。
 第2位は『在宅ひとり死のススメ』。第3位は『現代語訳 論語と算盤』となった。

 4位以下で注目は5位に初登場の『歴史探偵 忘れ残りの記』。今年1月に90歳で亡くなった半藤一利さんの最後の原稿を収録した一冊だ。半藤さんがこれまで掘り出してきた歴史の裏話から、編集者時代に交流のあった数々の文豪たちとのエピソード、自身の少年時代の悪ガキエピソードなど、半藤さん流の「人生の楽しみ方」が綴られている。また今週のトーハンのベストセラーランキング文庫版でも、玉音放送が流れた終戦の日の舞台裏を描いた半藤さんの著書『日本のいちばん長い日 決定版』(文藝春秋)が5位にランクインし「昭和史最良の語り部」を悼む声が広がっている。

1位『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン[著]久山葉子[訳](新潮社)

平均で一日四時間、若者の二割は七時間も使うスマホ。だがスティーブ・ジョブズを筆頭に、IT業界のトップはわが子にデジタル・デバイスを与えないという。なぜか? 睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存――最新研究が明らかにするのはスマホの便利さに溺れているうちにあなたの脳が確実に蝕まれていく現実だ。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラーがついに日本上陸。(新潮社ウェブサイトより)

2位『在宅ひとり死のススメ』上野千鶴子[著](文藝春秋)

累計111万部ベストセラー『おひとりさまの老後』シリーズ、最新作!  「慣れ親しんだ自宅で、自分らしい幸せな最期を迎える方法」を提案。(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『現代語訳 論語と算盤』渋沢栄一[著]守屋淳[翻訳](筑摩書房)

実業界の父が明かす、ビジネスの秘訣 資本主義の本質を見抜き、日本実業界の礎となった渋沢栄一。経営・労働・人材育成など、利潤と道徳を調和させる経営哲学には、今なすべき指針がつまっている。(筑摩書房ウェブサイトより)

4位『人新世の「資本論」』斎藤幸平[著](集英社)

5位『歴史探偵 忘れ残りの記』半藤一利[著](文藝春秋)

6位『明日死んでもいいための44のレッスン』下重暁子[著](幻冬舎)

7位『コロナとバカ』ビートたけし[著](小学館)

8位『新しい世界 世界の賢人16人が語る未来』クーリエ・ジャポン[編](講談社)

9位『世界のニュースを日本人は何も知らない(2) 未曽有の危機の大狂乱』谷本真由美[著](ワニブックス)

10位『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治[著](新潮社)

〈新書ランキング 2月24日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年2月27日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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