3月1日、2019年から休止していた川端康成文学賞を再開すると、川端康成記念会と後援の新潮社が連名で発表した。
同賞は⽇本⼈初のノーベル⽂学賞受賞者である川端康成さんの没後に創設された日本で最も権威のある短篇小説賞。過去の受賞者にはノーベル文学賞作家・大江健三郎や古井由吉、安岡章太郎、筒井康隆から山田詠美、江國香織、町田康まで日本を代表する作家が選ばれてきたが、2019年に同会理事長の川端香男里さんの体調不良や運営資金の減少を理由に休止していた。
再開については、川端康成記念会と新潮社および新潮⽂芸振興会が、賞の意義の確認や運営費削減などについて協議を重ね、追加支援や運営の改変をすることで再開することになった。
第45回となる同賞は、最終選考を4月12日に行い、翌13日に受賞作品を発表する。対象時期や賞金等に変更はなく、選考委員は荒川洋治さん、角田光代さん、辻原登さん、堀江敏幸さん、村田喜代子さんの5氏が務める。
以下、再開後の運営に関する改変について(4点)
1.これまで川端香男里理事長が組織していた予備選考委員(3名)による候補作選定を、新潮社による選定に改めます。
2.これまで福田家でおこなっていた本選考会(2回制)を、新潮社内にておこないます(2回制はそのままです)。
3.本選考会の1次選考は3月上旬、最終選考は4月中旬(今年度は4月12日)というスケジュール、対象時期(2020年に発表された作品)、賞金等に変更はありません。なお、本選考会は「新潮」編集長が議事進行をいたします。
4.受賞結果の発表は、これまで選考会当日に福田家でおこなっていた記者会見形式をとりやめ、選考会翌日にメール等にておこなうことにいたします。
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