姫川玲子シリーズ「別れをなかったことにはできないけど……」最新短編がベストセラー

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 3月16日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『ひとりをたのしむ 大人の流儀(10)』が獲得した。
 第2位は『推し、燃ゆ』。第3位は『クララとお日さま』となった。

 4位以下で注目は10位にランクインした『オムニバス』。2006年刊行された『ストロベリーナイト』から始まった誉田哲也さんの「姫川玲子シリーズ」の最新短編集。誉田さんは刊行記念エッセイで「オムニバス」という言葉の意味を紐解きながら、事件の度に関係者が集まり去ってゆく姫川玲子の人生を「乗合馬車」に例え、《一つひとつの別れをなかったことにはできないけれど、その都度乗り越え、新しい自分、今日の自分、明日の自分を作ることはできる。玲子に強く「今」を生きてもらいたい。》と今作に込めた思いを綴っている。3月29日には誉田さんによる発売を記念したストリーミングトーク&ライブも行われる。
https://www.bookbang.jp/review/article/668637
https://streaming.zaiko.io/_item/337871

1位『ひとりをたのしむ 大人の流儀(10)』伊集院静[著](講談社)

人は誰でも別れ、離れ、ひとりになる。そして誰にも静かな時間がやってくる。喧騒が消え、孤独が友となる。ひとりのときをじっと味わう。人生、こんなたのしみもあったのだと、気づく。ーー伊集院静 シリーズ累計206万部突破の大ベストセラー第10弾。(講談社ウェブサイトより)

2位『推し、燃ゆ』宇佐見りん[著](河出書房新社)

逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を”解釈”することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し――。デビュー作『かか』が第33回三島賞受賞。21歳、圧巻の第二作。(河出書房新社ウェブサイトより)

3位『クララとお日さま』カズオ・イシグロ[著]土屋政雄[訳](早川書房)

人工知能を搭載したロボットのクララは、病弱な少女ジョジーと出会い、やがて二人は友情を育んでゆく。愛とは、知性とは、家族とは? 生きることの意味を問う感動作。(早川書房ウェブサイトより)

4位『元彼の遺言状』新川帆立[著](宝島社)

5位『オルタネート』加藤シゲアキ[著](新潮社)

6位『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』青柳碧人[著](双葉社)

7位『世界最強の後衛 迷宮国の新人探索者(7)』とーわ[著]風花風花[イラスト](KADOKAWA)

8位『心淋し川』西條奈加[著](集英社)

9位『最強の鑑定士って誰のこと? 満腹ごはんで異世界生活(12)』港瀬つかさ[著]シソ[イラスト](KADOKAWA)

10位『オムニバス』誉田哲也[著](光文社)

〈文芸書ランキング 3月16日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年3月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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