『ももんちゃん どこへいくのかな?』
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【児童書】『ももんちゃん どこへいくのかな?』とよたかずひこ著
[レビュアー] 本間英士
■親子を笑顔に20年
子供はもちろん、桃色の表紙に慣れ親しんだ親御さんも多いだろう。乳幼児向け絵本「ももんちゃん」シリーズが今年、20周年の節目を迎えた。主人公はかわいくて何でもできる赤ちゃん、ももんちゃん。最新刊の本作では、金魚やサボテンなどおなじみのおともだちが大集合。みんなで走って、どこへいくのかな?
平成13年以降、23作を刊行。シリーズ累計発行部数は150万部を突破した。魅力は、ごく簡単ながら選び抜かれた言葉で紡がれた文章と楽しいリズムだ。「とっとこ とっとこ」など、言葉の楽しさに赤ちゃんはニコニコ、読み聞かせする大人も心が弾む。担当編集者の永牟田律子さんは「まだ言葉の分からない赤ちゃんも言葉と絵のエネルギーを感じて笑顔になるのでは」と語る。
元気で愛らしく、ちょっと不思議なももんちゃん。その姿にわが子を重ねる親は多く、編集部には「家族でほっこりしています」など、多数のメッセージが寄せられているという。ももんちゃんはこれからも走り続ける。(童心社・800円+税)
本間英士