第60回児童文化功労賞はじめ4賞が決定 矢崎節夫、神戸遥真、すとうあさえなど

文学賞・賞

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 一般社団法人日本児童文芸家協会は4月1日、児童文化功労賞をはじめ日本児童文芸家協会賞、児童文芸新人賞、児童文芸ノンフィクション文学賞の受賞者を発表した。

 第60回児童文化功労賞に選ばれたのは、児童文学作家の西川夏代さん、絵本作家の正岡慧子さん、童話作家で詩人の矢崎節夫さんの3名。西川さんは、新聞連載した作品『野球少年物語』や『みか子のおふろ屋さん日記』を手掛けるほか、少年詩の評価も高い。正岡さんは、『あなぐまのクリーニングやさん』『きつねのたなばたさま』などを刊行する作家で、絵本の読み聞かせ活動の普及にも尽力している。矢崎さんは、絵本、童話、子供向け伝記などを手掛けるほか、金子みすゞの作品を発掘し、世に広めた人物として知られ、2003年4月から金子みすゞ記念館の館長を務めている。

 そのほか、第45回日本児童文芸家協会賞は、神戸遥真さんの「恋ポテ」シリーズ(講談社)と中山聖子さんの『雷のあとに』(文研出版)、特別賞にすとうあさえさんの「はじめての行事えほん」シリーズ(ほるぷ出版)が受賞。第50回児童文芸新人賞は、眞島めいりさんの『みつきの雪』(講談社)と松素めぐりさんの「保健室経由、かねやま本館。」シリーズ(講談社)、第3回児童文芸ノンフィクション文学賞は、高橋うららさんの『災害にあったペットを救え 獣医師チームVMAT』(小峰書店)が受賞した。

 児童文化功労賞は、1959年度より新設された賞で、児童文化の向上発展のため長年努力された方々の功績を称えて表彰する賞。日本児童文芸家協会賞は、1978年に設けられた賞で、1年間に出版された当協会会員の作品のなかから、最優秀と認められた著作に贈られる。児童文芸新人賞は、1972年に設けられた賞で、創作童話、小説、ノンフィクション、詩、童謡が対象とし、1年間に出版された新人作家による優れた作品に贈られる。児童文芸幼年文学賞は、2016年度より新設された賞で、2年間に出版された当協会会員による優れた幼年童話・絵本に贈られる。なお、児童文芸ノンフィクション文学賞は児童文芸幼年文学賞と交互に隔年で行われる。

2021年4月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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