「世界一受けたい授業」で話題 宇佐見りん『推し、燃ゆ』は「一番新しくて古典的な青春の物語」

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 3月30日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『推し、燃ゆ』が獲得した。
 第2位は『ひとりをたのしむ 大人の流儀(10)』。第3位は『異世界ゆるり紀行 子育てしながら冒険者します(10)』となった。

 1位の『推し、燃ゆ』の著者・宇佐見りんさんは3月27日に放送された日本テレビ系バラエティ番組「世界一受けたい授業」に出演した。宇佐見さんは同書のテーマともなっている「推し」は人生を豊かにするものであり、現代社会を生き抜くために必要なものであると解説した。また自身についても、見た夢をメモしていることや、自分への手紙を書いていることなどを明かした。

 早稲田大学教授で読売新聞調査研究本部客員研究員の尾崎真理子さんは《新しいメディアが広がるたび、新しい語り口の小説が追いかけるように派生する。》と同書の表現の新規性に注目しながら《これは季節も周囲もまともに見なかった多感なメディア少女が、目の前の風景を発見するに至る、一番新しくて古典的な、青春の物語だ。》と評している。
■【尾崎真理子さんによる書評全文】宇佐見りん『推し、燃ゆ』
https://www.bookbang.jp/review/article/654237

1位『推し、燃ゆ』宇佐見りん[著](河出書房新社)

逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を”解釈”することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し――。デビュー作『かか』が第33回三島賞受賞。21歳、圧巻の第二作。(河出書房新社ウェブサイトより)

2位『ひとりをたのしむ 大人の流儀(10)』伊集院静[著](講談社)

人は誰でも別れ、離れ、ひとりになる。そして誰にも静かな時間がやってくる。喧騒が消え、孤独が友となる。ひとりのときをじっと味わう。人生、こんなたのしみもあったのだと、気づく。ーー伊集院静 シリーズ累計206万部突破の大ベストセラー第10弾。(講談社ウェブサイトより)

3位『異世界ゆるり紀行 子育てしながら冒険者します(10)』水無月静琉[著]やまかわ [イラスト](アルファポリス 発行/星雲社 発売)

シリーズ累計57万部! 子連れ冒険者ののんびりファンタジー第10章!(アルファポリスウェブサイトより)

4位『魂手形 三島屋変調百物語七之続』宮部みゆき[著](KADOKAWA)

5位『アラフォー賢者の異世界生活日記(14)』寿安清[著](KADOKAWA)

6位『チンギス紀(10) 星芒』北方謙三[著](集英社)

7位『とあるおっさんのVRMMO活動記(23)』椎名ほわほわ[著]ヤマーダ[イラスト](アルファポリス 発行/星雲社 発売)

8位『クララとお日さま』カズオ・イシグロ[著]土屋政雄[訳](早川書房)

9位『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』青柳碧人[著](双葉社)

10位『余りモノ異世界人の自由生活 勇者じゃないので勝手にやらせてもらいます』藤森フクロウ[著]万冬しま[イラスト](アルファポリス 発行/星雲社 発売)

〈文芸書ランキング 3月30日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年4月3日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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