「なぜがんばっているか分からなくなって、自分を見失っている人に読んで貰いたい」知念実希人が挑んだヒューマンドラマ『ひとつむぎの手』に注目

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 5月18日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文庫第1位は『己丑の大火 照降町四季(2)』が獲得した。
 第2位は『昨日がなければ明日もない』。第3位は『日雇い浪人生活録(11) 金の徒労』となった。

 4位以下で注目は9位にランクインした『ひとつむぎの手』。医療ミステリー「天久鷹央シリーズ」が人気の知念実希人さんによるヒューマンドラマ。主人公は大学病院で働く心臓外科医。命と向き合う激務に加え、様々な思惑が渦巻く病院内の人間関係に翻弄されながらも、理不尽な状況に立ち向かい続ける。ミステリーの要素を抑えながら、一人の不器用な人間がひたむきに仕事に取り組む姿を描いた誰もが共感できる感動作だ。

 作者の知念さんは刊行記念のインタビューで主人公の人物像について《特別な人を描くのではなく、共感してもらえるような、「どこにでもいる人」を書きました。祐介は夢と理想をもって毎日がんばって働きながら、現実とのギャップに悩んでいる。医療現場に限らず、働いている人は誰もがもつ悩みだと思います。》と解説。《人は人生で何度も悩み、正念場を迎えますよね。『ひとつむぎの手』は、そういうときに読んでほしい作品です。世代を問わず、仕事をがんばっている人、あるいはなぜがんばっているかも分からなくなって、自分を見失っている人にぜひ読んでいただきたいです。》と読者に向けて語っている。

■【知念実希人さん インタビュー全文】
https://www.bookbang.jp/review/article/558784

1位『己丑の大火 照降町四季(2)』佐伯泰英[著](文藝春秋)

文政12年3月、神田佐久間町の材木置き場の奥で、消し忘れた小さな火がくすぶり始めていた―― ついに「己丑の大火」が江戸を襲う。 鼻緒挿げの女職人・佳乃と、その弟子の武家・周五郎は、すべてを焼き尽くそうとする火から、照降町を守るべく奮闘する。ご神木の梅の木が燃えようとしたその時、佳乃の決死の行動が、あきらめかけた町人たちを奮い立たせる! 江戸を焼失した大火事のめくるめく光景、町人の心意気が奇跡を呼ぶ、緊迫の第二巻。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『昨日がなければ明日もない』宮部みゆき[著](文藝春秋)

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。 中篇3本からなる本書のテーマは、「杉村vs.“ちょっと困った”女たち」。 自殺未遂をし消息を絶った主婦、訳ありの家庭の訳ありの新婦、自己中なシングルマザーを相手に、杉村が奮闘します。(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『日雇い浪人生活録(11) 金の徒労』上田秀人[著](角川春樹事務所)

橋芸者の姿をした女お庭番・村垣伊勢は、新たな普請奉行・佐久間久太夫を材木商因幡屋が接待する座敷にいた。因幡屋の田沼意次への根回しで、佐久間は役を得たという。動いたのは金。材木商の思惑は、大がかりな普請への采配にあった。一方、両替商分銅屋仁左衛門とその用心棒・諫山左馬介は、田沼の屋敷を訪ねていた。話題は、水戸徳川家と会津松平家が金に窮する近況についてである。十万両といわれる分銅屋の財を利用しようと躍起の両家。家と禄を守りたい旗本、利のために目ざとく立ち回る者、ひたすら富を狙う者……それぞれどう動く!? 続々重版大人気シリーズ、第十一作。(角川春樹事務所ウェブサイトより)

4位『いのちの停車場』南杏子[著](幻冬舎)

5位『創約 とある魔術の禁書目録(4)』鎌池和馬[著]はいむらきよたか[イラスト](KADOKAWA)

6位『魔力の胎動』東野圭吾[著](KADOKAWA)

7位『薬屋のひとりごと(11)』日向夏[著]しのとうこ[イラスト](主婦の友インフォス)

8位『はぐれ又兵衛例繰控(3) 目白鮫』坂岡真[著](双葉社)

9位『ひとつむぎの手』知念実希人[著](新潮社)

10位『しのぶ彼岸花 上絵師 律の似面絵帖』知野みさき[著](光文社)

〈文庫ランキング 5月18日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年5月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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