少子化の中、中学受験者数が増えている日本。習い事は低年齢化し、親たちはわが子を効率よく経済的価値の高い「成功した個人」へ育てようと血眼になっている。競争を強いられた子供たちは、ブロイラーのように商品化されていると著者は問題提起する。
「教育熱心」と「教育虐待」の境目はどこにあるのか。なぜ日本の子供たちは不登校や引きこもり、自殺が多く、精神的幸福度が極端に低いのか。
不適切な教育の現状を明らかにし、親や教師のみならず、社会全体に健全な学びの本質を問いかける。(武田信子著、ポプラ新書・979円)
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2021年5月30日 掲載
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