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- お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!
- 価格:1,540円(税込)
我が子といつでも手を繋いで歩けるのは未就学のうち。多くは小学校入学と同時に子どもだけでの登校が始まる。入学を控え、親子で通学路の確認をしたり、子どもに一人で歩く練習をさせたりする家庭も多い。そして子どもが一人で通学するケースも少なくないだろう。そんなとき、交通事故と並んで親が心配するのは子どもへの犯罪(性犯罪)だ。
こうした多くの親が不安を抱える事案について、性教育アドバイザーで元泌尿器科看護師・のじまなみさんは、登下校時の犯罪が高いことを指摘しながら、子どもの安全を守る術を指導している。
では、子どもが自分自身で身を守るためにはどういった伝え方をすればいいのか?
▼小学生の登下校時間帯に犯罪が多発している
警察庁発行の「子供・女性に対する犯罪等を防止するための対策に関する調査研究」(※)によれば、大都市圏での犯罪被害の発生件数のピークは夕方(14時~18時)で、被害者の大半が小学生であることが明らかになっている。地方部では朝(6時~8時)の時間帯も犯罪件数が多いという報告もあり、小学生の登下校や放課後を狙った犯罪が少なくないことがわかる。
※子供・女性に対する犯罪等を防止するための対策に関する調査研究
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/town/kodomozyosei_houkokusyo_190926.pdf
▼不審者は本当に「帽子にマスクにサングラス」か?
では登下校時、子どもは何に気を付ければ良いのだろうか? それには「不審者(犯罪者)とはどのような人物か」「何を基準に危険を察知すれば良いのか」を考える必要がある。
まず「不審者とはどのような人物か」。
長く不審者のイメージとされてきたのは「帽子にマスクにサングラス」といった見るからに怪しい風貌の人物(おもに男)である。しかし、このようなスタイルは逆に目立つし、今どきこんな不審者はまずいないだろう。そして性犯罪の場合約8割は身近な大人や顔見知りが加害者という報告もあり(※)、近親者を含む顔見知りによる性犯罪が多いことがわかっている。つまり、不審者は「見た目」や「知っている人かどうか」だけで判断することはできず、子どもにはそれ以外の基準で危険を判断する力が求められる。
その「基準」を子どもに伝えるためのキーワードが「水着ゾーン」だ。
※内閣府男女共同参画局「男女間における暴力に関する調査(平成29年度)」
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/chousa/h29_boryoku_cyousa.html
▼「水着ゾーン」を基準に危険から身を守る
「水着ゾーン」はのじまさんが書籍『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』で提唱する言葉で、男女問わず水着で隠れる「胸・おしり・性器」と「口」を指し、「人に見せても触らせてもいけない、自分だけの大切な場所」のことだ。中高生や大人向けには「プライベートゾーン」という言葉でも説明できるが、「水着ゾーン」なら3歳くらいの小さな子どもにも伝えやすい。
そして、子どもを狙う不審者を見分けるときに、この「水着ゾーン」の理解が役に立つ。つまり「(あなたの)水着ゾーンを見ようとしたり、触ろうとしたりする人」そして「(相手の)水着ゾーンを見せたり、触らせようとしたりする人」は危険な人物と説明できる。
もちろん、前提として「見知らぬ人について行かない」とは伝えてあっても、顔見知りによる犯行はそれだけでは防げない。「水着ゾーン」に関わる行為があるかないかで、子ども自身が身に迫る危険を判断できるように、このことはぜひとも伝えておきたい。
※「水着ゾーン」は株式会社TerakoyaKidsの登録商標です。
のじま・なみ(性教育アドバイザー)
「とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会」代表理事。防衛医科大学校高等看護学院卒業後、看護師として泌尿器科に勤務。夫と3人の娘の5人家族。「子ども達が危険な性の情報に簡単にアクセスできる世界にいる」ことに危機感を抱き、2016年「とにかく明るい性教育【パンツの教室】アカデミー」を設立。2018年「とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会」設立。楽しく遊びながら性教育ができるオリジナルカードの開発も手がける。幼稚園・保育園・小学校からの要請を受け全国で講演多数。テレビ・新聞・雑誌などメディア出演多数。著書に『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)ほか多数。
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