【気になる!】新書『金正恩と金与正』

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金正恩と金与正

『金正恩と金与正』

著者
牧野, 愛博, 1965-
出版社
文藝春秋
ISBN
9784166613175
価格
1,078円(税込)

書籍情報:openBD

【気になる!】新書『金正恩と金与正』

[レビュアー] 産経新聞社

北朝鮮を率いる金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記と妹の金与正(キム・ヨジョン)党副部長の実像は謎に包まれている。正恩氏が6月上旬、約1カ月ぶりに公の場に登場すると、やせた姿にさまざまな臆測が流れたことは記憶に新しい。与正氏になると、どの程度の権力を持っているかさえ判然としない。

本書は兄を支える与正氏の正体から始まり、北朝鮮の権力構造を読み解く。そこで描き出されるのは、国を創建した祖父の金日成(キム・イルソン)主席時代とはまるで異なる独裁体制の姿だ。日々のニュースではうかがい知れない秘密国家の今を膨大な取材で活写し、圧倒される。(牧野愛博著、文春新書・1078円)

産経新聞
2021年7月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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