『ケーキの切れない非行少年たち』で話題の「コグトレ」 JTBが「るるぶ」とコグトレを合体させた新機軸の一冊を発売[新書ベストセラー]

ニュース

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

 7月27日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『老いる意味 うつ、勇気、夢』が獲得した。
 第2位は『スマホ脳』。第3位は『どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―』となった。

 3位の『どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―』と7位の『ケーキの切れない非行少年たち』は精神科医で医療少年院の現場で問題行動を起こす少年たちを多数見てきた宮口幸治さんが、認知能力の弱い少年たちについて問題提起したシリーズ。そうした少年たちは学習の土台となる能力が低いため、反省を促しても効果はなく、矯正教育も意味をなさない。彼らが成長するためには学習のベースとなる認知機能を高めるトレーニング「コグトレ」が必要だと宮口さんは訴えている。宮口さんは「コグトレ」に関する著作も多く、7月26日には旅行ガイド「るるぶ」を発行するJTBパブリッシングから『都道府県がスイスイわかる! るるぶ日本一周コグトレ・パズル』を刊行した。同書は地理を題材としたイラストパズルを解きながら認知能力を高め、都道府県への感心も高める一冊となっている。

1位『老いる意味 うつ、勇気、夢』森村誠一[著](中央公論新社)

老後は勇気をなくして乗り切れない。今までの人生の経験を凝縮して明日に立ち向かう。老後は良いことばかりではない、思わぬ病気もする。老人性鬱病を告白し克服した作家の壮絶な闘い。老後の生き方の意味を提言する森村誠一渾身の話題作。(中央公論新社ウェブサイトより)

2位『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン[著]久山葉子[訳](新潮社)

平均で一日四時間、若者の二割は七時間も使うスマホ。だがスティーブ・ジョブズを筆頭に、IT業界のトップはわが子にデジタル・デバイスを与えないという。なぜか? 睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存――最新研究が明らかにするのはスマホの便利さに溺れているうちにあなたの脳が確実に蝕まれていく現実だ。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラーがついに日本上陸。(新潮社ウェブサイトより)

3位『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち(2)』宮口幸治[著](新潮社)

「頑張る人を応援します」。世間ではそんなメッセージがよく流されるが、実は「どうしても頑張れない人たち」が一定数存在していることは、あまり知られていない。彼らはサボっているわけではない。頑張り方がわからず、苦しんでいるのだ。大ベストセラー『ケーキの切れない非行少年たち』に続き、困っている人たちを適切な支援につなげるための知識とメソッドを、児童精神科医が説く。(新潮社ウェブサイトより)

4位『知らないと恥をかく世界の大問題12 世界のリーダー、決断の行方』池上彰[著](KADOKAWA)

5位『現代語訳 論語と算盤』渋沢栄一[著]守屋淳[訳](筑摩書房)

6位『決断力 誰もが納得する結論の導き方』橋下徹[著](PHP研究所)

7位『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治[著](新潮社)

8位『真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960』池上彰[著]佐藤優[著](講談社)

9位『在宅ひとり死のススメ』上野千鶴子[著](文藝春秋)

10位『人新世の「資本論」』斎藤幸平[著](集英社)

〈新書ランキング 7月27日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年7月31日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク