昭和30年代の日本映画黄金期を支えた巨匠と俳優の出会いと別れに迫る。映画評論家・ノンフィクション作家の著者が、昨年NHKラジオで放送された講義を改稿した文庫オリジナル。
小津安二郎と「日本映画史上、最大のプラトニック・ラブが成立しえた」原節子との隠された謎の考察。「世界でも例を見ないゴールデン・コンビ」で16作品を生んだ黒澤明と三船敏郎の〝愛憎〟の日々…。
ほかに溝口健二と田中絹代、木下惠介と高峰秀子の軌跡と作品論も。取材や実体験に基づく秘話も多く、読み応えがある。(西村雄一郎著、ちくま文庫・880円)
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2021年8月29日 掲載
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