亡くなった男性は家族に名乗っていた人物ではなかった 映画化決定の『ある男』文庫化でベストセラー

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 9月7日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文庫第1位は『沈黙のパレード』が獲得した。
 第2位は『久遠の檻―天久鷹央の事件カルテ―』。第3位は『未来』となった。

 4位以下で注目は6位に初登場の『ある男』。平野啓一郎さんが2018年に発表した作品の文庫版。第70回読売文学賞小説賞に選出され、2019年本屋大賞にもノミネートされた。不慮の事故で亡くなった男性が、実は家族に名乗っていた人物ではなかったことが判明する。男性の妻から依頼を受けた弁護士が調査を始めるが、男性の人生を探るうちに、弁護士自身も自身が抱える問題に向き合うこととなる。同作は2022年に映画版の公開が控えている。弁護士を妻夫木聡さん、亡くなった男性を窪田正孝さん、その妻を安藤サクラさんが演じる。監督は石川慶さん。

1位『沈黙のパレード』東野圭吾[著](文藝春秋)

静岡のゴミ屋敷の焼け跡から、3年前に東京で失踪した若い女性の遺体が見つかった。逮捕されたのは、23年前の少女殺害事件で草薙が逮捕し、無罪となった男。だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。町のパレード当日、その男が殺された――  容疑者は女性を愛した普通の人々。彼らの“沈黙”に、天才物理学者・湯川が挑む!  ガリレオvs.善良な市民たち  “容疑者X”はひとりじゃない。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『久遠の檻―天久鷹央の事件カルテ―』知念実希人[著](新潮社)

かつてアイドルとして芸能活動をしていた少女、楯石希津奈。十五年以上の時を経て、彼女がまったく同じ容姿で現れたことに驚いた精神科部長の墨田淳子は、統括診断部の天久鷹央に診察を依頼する。だが、検査をしようとした矢先、父親が現れ、希津奈は連れ去られてしまう……。ミイラ化した遺体。自殺からの復活。相次ぐ不可思議な現象の真実とは? 現役医師が描く医療ミステリー!(新潮社ウェブサイトより)

3位『未来』湊かなえ[著](双葉社)

「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です。あなたはきっと、これはだれかのイタズラではないかと思っているはず。だけど、これは本物の未来からの手紙なのです」ある日突然、少女に届いた一通の手紙──。家にも学校にも居場所のない、追い詰められた子どもたちに待つ未来とは!? デビュー作『告白』から10年、湊ワールドの集大成となる長編ミステリー、待望の文庫化!!(双葉社ウェブサイトより)

4位『恨み残さじ 空也十番勝負(二)決定版』佐伯泰英[著](文藝春秋)

5位『後宮の烏 6』白川紺子[著](集英社)

6位『ある男』平野啓一郎[著](文藝春秋)

7位『あきない世傳 金と銀(十一) 風待ち篇』高田郁[著](角川春樹事務所)

8位『精霊幻想記 20.彼女の聖戦』北山結莉[著](ホビージャパン)

9位『護(まも)られなかった者たちへ』中山七里[著](宝島社)

10位『青嵐の坂』葉室麟[著](KADOKAWA)

〈文庫ランキング 9月7日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年9月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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