河野行革相の著書が新書ベストセラーランキングで1位 外務大臣だった父親と対峙したエピソードも

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 9月22日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『日本を前に進める』が獲得した。
 第2位は『新型コロナワクチン 本当の「真実」』。第3位は『アホか。』となった。

 今週1位は自民党総裁選に出馬した河野太郎行革相が8月に発表した一冊が獲得。生い立ちや父親である河野洋平氏との関係、安全保障やエネルギー問題、ワクチン接種や規制改革などこれまで取り組んできた活動を振り返り、日本をどこに進めるのかについての政策も提言している。

 なかでも出色は河野洋平外務大臣のもとで外務委員を務めた際のエピソード。当時初当選から3年目の新人議員だった河野太郎氏が、アメリカ本土にまで届く核兵器を持つ国が日本を核で狙うと脅してきた際、アメリカ人の命をかけてまでアメリカが日本を守ってくれるのか、と外務大臣である父親に質問。それは本当に抑止力と言えるのか、とアメリカの核の傘の元で安穏としている日本の姿勢に疑問を呈し、河野洋平外務大臣と議論を深めていると、「おーい、家でやれ」というヤジが飛んだという。陸上イージス配備計画の見直しを進めるなど、安全保障の本質を見極めようとしてきた河野行革相の姿勢をよく表したエピソードだ。

 同じく自民党総裁選に出馬した高市早苗前総務相の著書『美しく、強く、成長する国へ。―私の「日本経済強靱化計画」―』(ワック)はトーハンのベストセラーランキングでは特定のジャンルに紐付かないため、9月22日調べの週刊ベストセラーでは総合ランキングで2位を獲得している。『日本を前に進める』は総合ランキングでは11位となっている。

1位『日本を前に進める』河野太郎[著](PHP研究所)

Twitterフォロワー数230万を誇る国民期待の政治家、待望の新著。自由と独立と協動、規制改革、デジタルを活かす新時代の政治へ。(PHP研究所ウェブサイトより)

2位『新型コロナワクチン 本当の「真実」』宮坂昌之[著](講談社)

免疫学の第一人者として絶大な信頼を得ている著者が、最新の科学的エビデンスをもとに新型コロナワクチンの有効性と安全性を徹底分析。これ1冊読めば、ワクチンに対する疑問と不安がすべて解消する新型コロナワクチン本の決定版!(講談社ウェブサイトより)

3位『アホか。』百田尚樹[著](新潮社)

日々のニュースを眺めていると、出るわ出るわ、アホのオンパレード。腹立たしいほど考えなしの国会議員、欲望がこじれて独自の進化を遂げた変態、動機と行動がズレすぎた理解できない犯人……。「アホちゃうか」と呆れ返るような事件から、「アホか!」と怒鳴りつけたくなるような事件、「アホ丸出しやで」と笑ってしまうような事件まで。面白さに命を懸ける人気作家が思わず唸って書き留めた、92のアホ事件簿。(新潮社ウェブサイトより)

4位『会社がなくなる!』丹羽宇一郎[著](講談社)

5位『老いる意味 うつ、勇気、夢』森村誠一[著](中央公論新社)

6位『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン[著]久山葉子[訳](新潮社)

7位『人新世の「資本論」』斎藤幸平[著](集英社)

8位『デジタル・ファシズム  日本の資産と主権が消える』堤未果[著](NHK出版)

9位『無理ゲー社会』橘玲[著](小学館)

10位『どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―』宮口幸治[著](新潮社)

〈新書ランキング 9月22日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年9月25日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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