『田舎暮らし毒本』
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【気になる!】新書『田舎暮らし毒本』
[レビュアー] 産経新聞社
リモートワークの浸透で注目される地方移住について、山梨県北杜(ほくと)市に移住して20年の小説家が「読本」ならぬ「毒本」を刊行した。第一部は田舎暮らしのノウハウ。意外に忙しい生活ぶりが語られる。
そして第二部が本書の主軸となる「ダークサイド」だ。自宅の敷地でハンターが発砲。口論になって銃口を向けられる。猟犬が走り回り、血まみれのシカが庭を突っ切る。飲用の井戸が枯れる恐れが生じ、裏山にゴルフ場建設計画が持ち上がる。相次ぐ試練を乗り越え、著者が知った田舎暮らしの本当の価値とは。地方移住希望者には必読の書。(樋口明雄著、光文社新書・990円)