【話題の本】『世にも美しい三字熟語』西角けい子著

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姐□肌、韋□天、生□本、金□塔…。一部が穴あきになった「三字熟語」が目次にずらり並ぶ。味わい深い三字熟語の魅力を伝えようという一冊。10月下旬に刊行されたばかりだが、「新鮮」「家族で楽しめる」「学びにも興味を持つ人が増えそう」などSNSで話題になっている。

著者は学習塾を経営し、とくに国語力を重視した指導で知られ、三字熟語も語彙力を上げる学習法のひとつだという。おなじみの四字熟語に対し、「影が薄い」が、雪月花(せつげっか)、朧月夜(おぼろづきよ)、不知火(しらぬい)など日本の美しい情景、四季折々の風物などを表したり、安本丹(あんぽんたん)、素頓狂(すっとんきょう)、唐変木(とうへんぼく)など思わず笑ってしまったりするものも多い。

豊かな日本語の世界と出合える面白さにハマった著者の「三字熟語ラブ」が高じて生まれたという本書。使うとかっこいい/世にも美しい/知らないと恥をかく―など7テーマ全153の三字熟語をクイズや、意味・由来、文学作品などからの引用で学ぶ。さらに夏目漱石、太宰治の作品に見る三字熟語の考察も。

「著者には会った人を三字熟語で表現する特技もあり、今後の活躍も期待できそう」と担当編集者。自分なら何と表現されるか、慌てて本のページを繰った。(ダイヤモンド社・1540円)

三保谷浩輝

産経新聞
2021年11月13日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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