横山秀夫『ノースライト』が待望の文庫化 2019年国内ミステリ1位、本屋大賞ノミネートの名作 西島秀俊主演ドラマでも話題[文庫ベストセラー]

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 12月14日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文庫第1位は『またあおう』が獲得した。
 第2位は『未だ行ならず 上 空也十番勝負(五)決定版』。第3位は『未だ行ならず 下 空也十番勝負(五)決定版』となった。

 4位以下で注目は6位にランクインした『ノースライト』。横山秀夫さんが2019年に6年ぶりに刊行した長編ミステリ。同作は建築家が主人公。「あなた自身が住みたい家を建てて下さい」と依頼され自信作を作りあげたものの、数カ月後、施主一家は失踪していた。その家に残されたのはドイツの建築家、ブルーノ・タウトの作品と思しき一脚の椅子だけだった。意表を突くはじまりから熱く濃密なストーリーが展開し、その深い味わいが高く評価された。

 同作は2019年「本の雑誌が選ぶ上半期ベスト10」で1位を獲得、「週刊文春ミステリーベスト10<2019年>」の国内部門1位、2020年本屋大賞にもノミネートされた名作、待望の文庫版。

 また2020年12月にはNHKで2週にわたりドラマ化され、主人公を西島秀俊さんが演じ、北村一輝さん、田中麗奈さん、伊藤淳史さん、林泰文さん、寺脇康文さん、宮沢りえさんらが共演し大きな話題となっていた。

1位『またあおう』畠中恵[著](新潮社)

お江戸は日本橋。長崎屋の跡取り息子、若だんなこと一太郎の周りには、愉快な妖たちが沢山。そんな仲間を紹介しようとして楽しい騒動が起きる「長崎屋あれこれ」、屏風のぞきや金次らが『桃太郎』の世界に迷い込む「またあおう」、若だんなが長崎屋を継いだ後のお話で、妖退治の高僧・寛朝の形見をめぐる波乱を描く「かたみわけ」など豪華5編を収録した、文庫でしか読めない待望のシリーズ外伝。(新潮社ウェブサイトより)

2位『未だ行ならず 上 空也十番勝負(五)決定版』佐伯泰英[著](文藝春秋)

平戸を発った空也は、長崎街道を下り長崎へと向かう。途中、大村で篠山小太郎と名乗る男と知り合い、長崎へと同道した。辿り着いた長崎には、紅毛人の居留地である出島があり、異国の帆船が停泊するなど、これまで修行地とは異なる、異国の香りが漂う町だった。空也は、島巡りの途中で出会った長崎会所の高木麻衣、長崎奉行所の鵜飼寅吉を訪ねて再会を果たす。空也は長崎奉行松平石見守と面会し、薩摩酒匂一派の追手を欺くために松平家家臣「大坂中也」と身分を偽って武者修行を続けることを許された。空也は長崎奉行所の長屋で寝起きし、奉行所の道場での稽古、福岡藩邸への出稽古に励み、また、丸山遊郭で若き父・磐音が長崎を訪ねた日々のことを知るなど、充実の日々を送る。そんなある日、麻衣に乞われ、外海で会所の船の積み荷を狙うという海賊船退治に手を貸すことになるが、海賊船について聞く中で、大村で会った篠山小太郎の意外な正体が明らかになる。長崎会所の帆船オランダ号に乗り込んだ空也は海賊船との戦いに臨むことになるが……。(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『未だ行ならず 下 空也十番勝負(五)決定版』佐伯泰英[著](文藝春秋)

眉月との再会、そして酒匂一派との最後の決戦へ!長崎の地で福岡藩黒田屋敷の剣道場に加わり、稽古を繰り返す坂崎空也。そこに薩摩の眉月から、江戸へ戻る途中に長崎に立ち寄るとの文が届く。心待ちにする空也だが、一方で、酒匂兵衛入道の嫡男・太郎兵衛が鹿児島の屋敷から姿を消し、長崎に向かった可能性が浮上する。どこに逃げようと、酒匂一派から逃れることはできない。覚悟を決めた空也がひとり、向かうのは……。(文藝春秋ウェブサイトより)

4位『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ[著](文藝春秋)

5位『[新版]日本国紀<上>』百田尚樹[著](幻冬舎)

6位『ノースライト』横山秀夫[著](新潮社)

7位『[新版]日本国紀<下>』百田尚樹[著](幻冬舎)

8位『三千円の使いかた』原田ひ香[著](中央公論新社)

9位『ナナメの夕暮れ』若林正恭[著](文藝春秋)

10位『キンモクセイ』今野敏[著](朝日新聞出版)

〈文庫ランキング 12月14日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年12月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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