『新歳時記 春 軽装版』平井照敏編

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新歳時記 春

『新歳時記 春』

著者
平井, 照敏, 1931-2003
出版社
河出書房新社
ISBN
9784309029856
価格
2,640円(税込)

書籍情報:openBD

『新歳時記 春 軽装版』平井照敏編

[レビュアー] 産経新聞社

立春(今年は2月4日)が近づく時期に読みたくなる。編者は平成15年に死去した平井照敏(しょうびん)。詩人やフランス文学者、青山学院女子短大名誉教授など多彩な顔を持っていた俳人だ。

ユニークなのは、それぞれの季語の特徴を最もよく表すと思う例句に印を付けた点。例えば季語「立春」では、8つの例句の中から「立春の米こぼれをり葛西橋」(石田波郷)を選んだ。ほかの7句と比べてみると面白い。

初版は平成元年。軽装版で復刊され、春・夏・秋・冬・新年の5冊がある。春ではキリスト教の「復活祭」など幅広い季語を収録した。(河出書房新社・2640円)

産経新聞
2022年1月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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