「世間の常識」とずれていると感じたとき、どう折り合いをつけるのか 養老孟司が『バカの壁』で書きたかったこと[新書ベストセラー]
ニュース
- Book Bang編集部
- [ニュース]
- (自己啓発/社会学/家庭医学・健康)
-
- ヒトの壁
- 価格:858円(税込)
1月25日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『ヒトの壁』が獲得した。
第2位は『今を生きるあなたへ』。第3位は『寂聴 九十七歳の遺言』となった。
1位の『ヒトの壁』は発行部数450万部を越え、平成で1番売れた新書『バカの壁』(新潮社)から続く養老孟司さんの「壁」シリーズの最新作。『ヒトの壁』も15万部を突破している。
養老さんは『バカの壁』が売れた理由について、《私は長年、自分の常識は世間とズレていると考えてきました。今もそうですが、それが悩みでストレスだったんです。そのストレスとどう折り合いをつけられるか。世間とどう折り合いをつけられるか。それをまとめたから、読まれたのかと思います。》とコメントしている。
養老さんは昨年始めた公式YouTubeチャンネルで「バカの壁はなぜ売れたのか ~欧米と日本の考え方の違い~」という動画を公開し、手続きを重んじる科学の世界と日本の常識の違いに挟まれ、《僕はそれで一生苦労してきたようなものですから》と告白している。そこで考え抜いた末に《仕事ではこう考えなきゃいけないけど、普通の生活では無理だよ》という「当たり前の常識」にたどり着き、それが多くの人に受け入れられた、と売れた理由を分析している。
1位『ヒトの壁』養老孟司[著](新潮社)
病気はコロナだけじゃない。そして、死は誰にでも平等にやってくる。新型コロナウィルス禍と五輪、死の淵をのぞいた自身の心筋梗塞、愛猫まるの死――ヒトという生物であると実感し、2年間の体験からあらためて問い直す。人生そのものが、不要不急ではないか。それでも生きる価値はどこにあるのか。84歳の知性が考え抜いた、究極の人間論!「壁」シリーズ4年ぶり待望の最新刊。(新潮社ウェブサイトより)
-
- 今を生きるあなたへ
- 価格:990円(税込)
2位『今を生きるあなたへ』瀬戸内寂聴[著]瀬尾まなほ[著](SBクリエイティブ)
瀬戸内寂聴さんがこの世を去る前に語ったメッセージをお届けする最後の一冊(SBクリエイティブウェブサイトより)
3位『寂聴 九十七歳の遺言』瀬戸内寂聴[著](朝日新聞出版)
「死についても楽しく考えた方がいい」。私たちはひとり生まれ、ひとり死ぬ。常に変わりゆく。だから、いくつになってもだれかを愛することは「有り難い」奇跡──私たちは人生の最後にどう救われるか。生きる幸せ、死ぬ喜び。魂のメッセージ。(朝日新聞出版ウェブサイトより)
4位『70歳が老化の分かれ道 若さを持続する人、一気に衰える人の違い』和田秀樹[著](詩想社)
5位『糖質中毒 痩せられない本当の理由』牧田善二[著](文藝春秋)
6位『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン[著]久山葉子[著](新潮社)
7位『世界のニュースを日本人は何も知らない3 - 大変革期にやりたい放題の海外事情 -』谷本真由美[著](ワニブックス)
8位『激動 日本左翼史 学生運動と過激派 1960-1972』池上彰[著]佐藤優[著](講談社)
9位『人新世の「資本論」』斎藤幸平[著](集英社)
10位『日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界』国立国語研究所[編](幻冬舎)
〈新書ランキング 1月25日トーハン調べ〉
関連ニュース
-
養老孟司×南直哉、小林武彦、藻谷浩介、阿川佐和子 対談集が初登場「人生を考える一助にしていただければ」[新書ベストセラー]
[ニュース](社会学/言語学/家庭医学・健康)
2023/08/26 -
「全集中の呼吸」は免疫力アップに効く? 名医が教える「すごい健康法」13種 健康新常識と実践法を紹介した一冊が登場[新書ベストセラー]
[ニュース](言語学)
2023/10/28 -
「世界一受けたい授業」で話題 川村元気初翻訳の大人向け絵本『ぼく モグラ キツネ 馬』がベストセラー1位
[ニュース](絵本/家事・生活/家庭医学・健康)
2021/09/25 -
「当たり前だと思っている事象に物申す」養老孟司の魅力を成毛眞が解説[新書ベストセラー]
[ニュース](自己啓発/世界史/家庭医学・健康)
2022/04/23 -
「鎌倉殿の13人」関連書籍が多数ベストセラーに 難解すぎる人間関係を理解するには副読本が必要か?[新書ベストセラー]
[ニュース](自己啓発/日本史/家庭医学・健康)
2022/01/22