キョーレツな「じじばば」に群ようこがツッコミ[文庫ベストセラー]

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 2月8日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文庫第1位は『三千円の使いかた』が獲得した。
 第2位は『勘定侍 柳生真剣勝負〈五〉 奔走』。第3位は『いのちの車窓から』となった。

 4位以下で注目は9位に初登場の『じじばばのるつぼ』。作家の群ようこさんが自身も還暦を過ぎ、先輩たちのの良いこところを見習い、そうでないところは反面教師とするため、街中でみかけた「じじばば」の行動を綴った一冊。群さん流の笑いと愛のある表現で「じじばば」を描写し、軽妙なツッコミを入れている。

 書評家の吉田伸子さんは同書で描かれる「下流じじ」をとりあげ、《もはや安穏な老後を送れるのは、ごくごく少数の選ばれしじじばばだけだ。そんななかで、どうすれば「人として下流」にならずに済むのか。本書は、そのことに警鐘を鳴らしている。笑いながらも、大事なことに気づかせてくれる一冊なのである。》と若者や「プレじじばば」も参考にすべきだと解説している。

1位『三千円の使いかた』原田ひ香[著](中央公論新社)

「人は三千円の使いかたで、人生が決まるよ」突然の入院、離婚、介護費用……。一生懸命生きるあなたのための「節約」家族小説!〈解説〉垣谷美雨(中央公論新社ウェブサイトより)

2位『勘定侍 柳生真剣勝負〈五〉 奔走』上田秀人[著](小学館)

敵の懐に飛び込んだ商魂武士の狙いは?(小学館ウェブサイトより)

3位『いのちの車窓から』星野源[著](KADOKAWA)

ドラマ「逃げ恥」、「真田丸」、大ヒット曲「恋」に「紅白」出場と、2014年以降、怒濤の日々を送った2年間。瞬く間に注目を浴びるなかで、描写してきたのは、周囲の人々、日常の景色、ある日のできごと、心の機微……。その一篇一篇に写し出されるのは、星野源の哲学、そして真意。(KADOKAWAウェブサイトより)

4位『歩道橋シネマ』恩田陸[著](新潮社)

5位『[新版]日本国紀<上>』百田尚樹[著](幻冬舎)

6位『異世界迷宮でハーレムを12』蘇我捨恥[著](主婦の友インフォス)

7位『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ[著](文藝春秋)

8位『マジカル★エクスプローラー エロゲの友人キャラに転生したけど、ゲーム知識使って自由に生きる6』入栖[著](KADOKAWA)

9位『じじばばのるつぼ』群ようこ[著](新潮社)

10位『元彼の遺言状』新川帆立[著](宝島社)

〈文庫ランキング 2月8日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2022年2月12日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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