【話題の本】『日本依存から脱却できない韓国』佐々木和義著

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■フラットに見た隣国の素顔

「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録推薦に韓国がクレームをつけてきた。「またか」と血圧の上がった日本人は多いと思う。そんな折に目にした本書をめくって「おや、これはよくある反韓本とは違うぞ」と感じ、じっくりと読んでみた。

著者は13年前、韓国に進出する企業の駐在員としてソウルに赴任し、10年前に同地で広告制作会社を設立したビジネスマン。いわく「(韓国を)特に好きでも嫌いでもない」。こんなフラットな感覚で韓国と韓国人の素顔を紹介する。担当編集者は「日常生活レベルでの現地のファクトを伝えることに留意してもらった」という。

全6章からなる本書で、もっとも興味深いのは第4章の「韓国企業・韓国人との付き合い方」だろう。ポイントは、過度な上下意識の存在だ。それは年齢、肩書をめぐって露骨に表れる。だからトップが在任中に関係した約束ごとについては守ろうとするが、トップが交代すると簡単にほごにされる。政治もビジネスも、この意識が事態を大きく左右するのだ。

「クレーマー国家」の言動を冷静に受け止めるうえで、本書はさまざまな示唆を与えてくれる。(新潮新書・858円)

桑原聡

産経新聞
2022年2月12日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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