アカデミー賞ノミネートで話題 村上春樹「ドライブ・マイ・カー」を含む短編集がベストセラー[文庫ベストセラー]

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 2月15日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文庫第1位は『光る海 新・酔いどれ小籐次(二十二)』が獲得した。
 第2位は『あきない世傳 金と銀(十二) 出帆篇』。第3位は『勘定侍 柳生真剣勝負〈五〉 奔走』となった。

 4位以下で注目は9位にランクインした『女のいない男たち』。村上春樹さんが2014年に刊行した短編小説集。それぞれが響き合う6編の物語が収録されており、そのうちの1編「ドライブ・マイ・カー」が注目を浴びランクインとなった。同短編は2021年に映画監督の濱口竜介さんにより映画化。21年7月に第74回カンヌ国際映画祭に出品され、日本映画では初となる脚本賞を受賞した。また今年2月には第94回アカデミー賞で日本映画史上初となる作品賞にノミネートされ、大きな注目を浴びた。アカデミー賞の発表は3月27日(日本時間3月28日朝)。また2月18日にはDVD・Blu-ray版の発売もはじまった。映画は短編「ドライブ・マイ・カー」だけではなく、同短編集に収録されている「シェエラザード」と「木野」の2編からも着想を得ており、『女のいない男たち』を読めば映画を様々な角度から楽しむことができるだろう 。

1位『光る海 新・酔いどれ小籐次(二十二)』佐伯泰英[著](文藝春秋)

江戸を離れる小籐次親子――大人気シリーズ最新刊! 豊後国森藩の国許を訪ねることになった小籐次親子。三河国の薫子姫との再会を喜ぶが、姫にまたも魔の手が…。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『あきない世傳 金と銀(十二) 出帆篇』高田郁[著](角川春樹事務所)

浅草田原町に「五鈴屋江戸本店」を開いて十年。藍染め浴衣地でその名を江戸中に知られる五鈴屋ではあるが、再び呉服も扱えるようになりたい、というのが主従の願いであった。仲間の協力を得て道筋が見えてきたものの、決して容易くはない。因縁の相手、幕府、そして思いがけない現象。しかし、帆を上げて大海を目指す、という固い決心のもと、幸と奉公人、そして仲間たちは、知恵を絞って様々な困難を乗り越えて行く。源流から始まった商いの流れに乗り、いよいよ出帆の刻を迎えるシリーズ第十二弾!!(角川春樹事務所ウェブサイトより)

3位『勘定侍 柳生真剣勝負〈五〉 奔走』上田秀人[著](小学館)

敵の懐に飛び込んだ商魂武士の狙いは?(小学館ウェブサイトより)

4位『三千円の使いかた』原田ひ香[著](中央公論新社)

5位『三河雑兵心得 8 小牧長久手仁義』井原忠政[著](双葉社)

6位『かわたれどき』畠中恵[著](文藝春秋)

7位『大奥騒乱 伊賀者同心手控え〈新装版〉』上田秀人[著](徳間書店)

8位『新・魔法科高校の劣等生 キグナスの乙女たち(3)』佐島勤[著](KADOKAWA)

9位『女のいない男たち』村上春樹[著](文藝春秋)

10位『86―エイティシックス―Ep.11 ―ディエス・パシオニス―』安里アサト[著](KADOKAWA)

〈文庫ランキング 2月15日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2022年2月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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