養老孟司×『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治 子どもが幸せになるための「三つの力」とは[新書ベストセラー]

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 2月22日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『腎臓が寿命を決める 老化加速物質リンを最速で排出する』が獲得した。
 第2位は『ヒトの壁』。第3位は『70歳が老化の分かれ道 若さを持続する人、一気に衰える人の違い』となった。

 4位以下で注目は10位に初登場の『子どもが心配 人として大事な三つの力』。養老孟司さんが現代の子どもが幸せになるために必要な三つの力について、四人の識者と語り合った対談集。その四人は、認知能力が低い非行少年を支える児童精神科医で『ケーキの切れない非行少年たち』(新潮社)の著者・宮口幸治さん、子どもの早期教育や「正しい子育て」に追われる親に「見守るだけでよい」と優しく諭す慶應義塾大学病院小児科教授の高橋孝雄さん、超伝導MRIの開発で心と脳を科学的に測定してきた脳研究者の小泉英明さん、学園生活で必要な道具や食事を自分たちで制作するなどユニークな教育を行う自由学園学園長の高橋和也さん。四人が説く三つの力は、学ぶための基礎的な能力「認知機能」、相手のことを想像し尊重する「共感する力」、知識の詰め込みではなく「自分の頭で考える力」。養老さんと四人の識者は対話を通し、三つの力を伸ばすための環境や大人たちの対応について探っている 。

1位『腎臓が寿命を決める 老化加速物質リンを最速で排出する』黒尾誠[著](幻冬舎)

1日約180Lもの原尿をつくる腎臓。腎臓は原尿を「血液に戻す分」と「尿として排出する分」とに仕分けし、体内の水分、塩分、血圧などを一定に保つ。近年、血中のリンを多く排出できる腎臓を持つ動物ほど寿命が長いことがわかった。中でもハム、ベーコン、プロセスチーズ、かまぼこなどの加工食品に多く含まれる無機リンは、体内で老化加速物質へと変貌し、慢性腎臓病、動脈硬化、心臓病を引き起こす。リンを排出する力は自覚症状なしに衰え、気づいたときには手遅れに。食事や運動の工夫で腎臓を強く保ち、寿命を延ばす方法を伝授。(幻冬舎ウェブサイトより)

2位『ヒトの壁』養老孟司[著](新潮社)

病気はコロナだけじゃない。そして、死は誰にでも平等にやってくる。新型コロナウィルス禍と五輪、死の淵をのぞいた自身の心筋梗塞、愛猫まるの死――ヒトという生物であると実感し、2年間の体験からあらためて問い直す。人生そのものが、不要不急ではないか。それでも生きる価値はどこにあるのか。84歳の知性が考え抜いた、究極の人間論!「壁」シリーズ4年ぶり待望の最新刊。(新潮社ウェブサイトより)

3位『70歳が老化の分かれ道 若さを持続する人、一気に衰える人の違い』和田秀樹[著](詩想社)

団塊の世代もみな、2020年には70代となった。現在の70代の日本人は、これまでの70代とはまったく違う。格段に若々しく、健康になった70代の10年間は、人生における「最後の活動期」となった。この時期の過ごし方が、その後、その人がいかに老いていくかを決めるようになったのだ。(詩想社ウェブサイトより抜粋)

4位『糖質中毒 痩せられない本当の理由』牧田善二[著](文藝春秋)

5位『捨てない生きかた』五木寛之[著](マガジンハウス)

6位『生物はなぜ死ぬのか』小林武彦[著](講談社)

7位『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン[著]久山葉子[訳](新潮社)

8位『今を生きるあなたへ』瀬戸内寂聴[著]瀬尾まなほ[著](SBクリエイティブ)

9位『寂聴 九十七歳の遺言』瀬戸内寂聴[著](朝日新聞出版)

10位『子どもが心配 人として大事な三つの力』養老孟司[著](PHP研究所)

〈新書ランキング 2月22日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2022年2月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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