めくるめく騙し合い! 阿部寛主演「カラスの親指」原作続編が文庫ベストセラーに登場

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 2月22日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文庫第1位は『あきない世傳 金と銀(十二) 出帆篇』が獲得した。
 第2位は『光る海 新・酔いどれ小籐次(二十二)』。第3位は『三千円の使いかた』となった。

 4位以下で注目は9位に初登場の『カエルの小指 a murder of crows』道尾秀介さんによるコンゲーム小説『カラスの親指 by rule of CROW’s thumb』(講談社)の続編。詐欺被害により辛い人生を送る女性を救うために元詐欺師とその仲間たちが立ち上がる。前作「カラスの親指」は2012年、俳優の阿部寛さん主演で映画化された。共演は村上ショージさん、石原さとみさん、のん(当時は能年玲奈)さんら。

 書評家の村上貴史さんは《誰が誰をどう騙しているのか。めくるめく展開が実に愉しい。しかもそこに、家族や仲間といった糸が、心強いものも心を削るものも含め織り込まれていて、騙し合いが実に味わい深いものとなっている。ホントにいい小説だ。》と評している。

1位『あきない世傳 金と銀(十二) 出帆篇』高田郁[著](角川春樹事務所)

浅草田原町に「五鈴屋江戸本店」を開いて十年。藍染め浴衣地でその名を江戸中に知られる五鈴屋ではあるが、再び呉服も扱えるようになりたい、というのが主従の願いであった。仲間の協力を得て道筋が見えてきたものの、決して容易くはない。因縁の相手、幕府、そして思いがけない現象。しかし、帆を上げて大海を目指す、という固い決心のもと、幸と奉公人、そして仲間たちは、知恵を絞って様々な困難を乗り越えて行く。源流から始まった商いの流れに乗り、いよいよ出帆の刻を迎えるシリーズ第十二弾!!(角川春樹事務所ウェブサイトより)

2位『光る海 新・酔いどれ小籐次(二十二)』佐伯泰英[著](文藝春秋)

豊後国森藩の国許を訪ねることになった小籐次親子。三河国の薫子姫との再会を喜ぶが、姫にまたも魔の手が…。(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『三千円の使いかた』原田ひ香[著](中央公論新社)

「人は三千円の使いかたで、人生が決まるよ」突然の入院、離婚、介護費用……。一生懸命生きるあなたのための「節約」家族小説!〈解説〉垣谷美雨(中央公論新社ウェブサイトより)

4位『三河雑兵心得 8 小牧長久手仁義』井原忠政[著](双葉社)

5位『女のいない男たち』村上春樹[著](文藝春秋)

6位『ムゲンのi 上』知念実希人[著](双葉社)

7位『かわたれどき』畠中恵[著](文藝春秋)

8位『辻番奮闘記 四 渦中』上田秀人[著](集英社)

9位『カエルの小指 a murder of crows』道尾秀介[著](講談社)

10位『紅霞後宮物語 第十三幕』雪村花菜[著](KADOKAWA)

〈文庫ランキング 2月22日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2022年2月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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