『精霊の守り人』『鹿の王』の上橋菜穂子 7年ぶりの新作ファンタジー小説を発表 「香りの声」を聞く少女が主人公[文芸書ベストセラー]

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 3月29日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『異世界ゆるり紀行12 子育てしながら冒険者します』が獲得した。
 第2位は『香君 上 西から来た少女』。第3位は『香君 下 遥かな道』となった。

 2位と3位に初登場の『香君』は上橋菜穂子さんの最新ファンタジー小説。NHKでドラマ化もされた『精霊の守り人』(偕成社、新潮社)や2015年本屋大賞を受賞した『鹿の王』(KADOKAWA)など、世界的にも高い評価を受ける上橋さんが、7年ぶりに新しい世界を描く。伝承や神話、生き物の生態や政治システムなど、上橋さんならではの精緻に作り込まれたファンタジー世界を舞台に、「香りの声」を聞くことができる少女が国を救うために奮闘する姿が描かれる。上橋さんは小説の特設サイトで《草木や虫、鳥や獣、様々な生きものたちが、香りで交わしている無数のやりとりをいつも風の中に感じている、そんな少女の物語です。》とコメントしている。

1位『異世界ゆるり紀行12 子育てしながら冒険者します』水無月静琉[著](アルファポリス)

風の神シルフィリールのミスによって命を落とし、異世界に転生したタクミ。森の中で双子のアレンとエレナを保護した彼は、冒険者として生活を始めた。ある日タクミ達は、滞在していた港街ルイビアを離れ、隣国であるセルディーク国に向かうことにする。普段は乗らない客船では、意外な再会があったり、海上ならではの滅多に起きない現象に遭遇したりと、一行は船旅を満喫する。そしてセルディーク国に到着してからは、双子の希望で迷宮に向かうことに。見たこともないようなものばかりの迷宮に、双子も契約獣達も大はしゃぎで攻略を進めていくが――(アルファポリスウェブサイトより)

2位『香君 上 西から来た少女』上橋菜穂子[著](文藝春秋)

遥か昔、神郷からもたらされたという奇跡の稲、オアレ稲。ウマール人はこの稲をもちいて帝国を作り上げた。この奇跡の稲をもたらし、香りで万象を知るという活神〈香君〉の庇護のもと、帝国は発展を続けてきたが、あるとき、オアレ稲に虫害が発生してしまう。時を同じくして、ひとりの少女が帝都にやってきた。人並外れた嗅覚をもつ少女アイシャは、やがて、オアレ稲に秘められた謎と向き合っていくことになる。『精霊の守り人』『獣の奏者』『鹿の王』の著者による新たなる代表作の誕生です。(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『香君 下 遥かな道』上橋菜穂子[著](文藝春秋)

4位『チンギス紀 十三 陽炎』北方謙三[著](集英社)

5位『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中X』秤猿鬼[著](オーバーラップ)

6位『転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。 準備し過ぎて第二の人生はイージーモードです!』小川悟[著](アルファポリス)

7位『転生したら、なんか頼られるんですが』猫月晴[著](アルファポリス)

8位『六人の嘘つきな大学生』浅倉秋成[著](KADOKAWA)

9位『塞王の楯』今村翔吾[著](集英社)

10位『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬[著](早川書房)

〈文芸書ランキング 3月29日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2022年4月2日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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